

家の印象を決める大きなポイントのひとつ、それが「屋根の色」です。
普段あまり意識しない部分ですが、陰陽道や陰陽五行説の考え方では、屋根は“天の気”を受け止める神聖な場所。つまり、空から降り注ぐ氣を家に取り込むフィルターのような役割を持っているんです。
風水的には、「屋根の色」は家全体のエネルギーバランスを整える最重要ポイント。それを知るだけでも、住まいの印象がぐっと良くなります。
そして古くから陰陽師たちは、屋根の形や色を通して天と地の氣を調整し、家族の運を導いてきたといわれています。今回はそんな「屋根の色と運気の関係」について、風水の基本から五行・神話の話まで、じっくり見ていきましょう。
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まず覚えておきたいのは、屋根の色は方角によって吉凶が変わるということです。
家がどの向きに建っているかを確認するところから、すべてが始まります。
例えば次のように、方角ごとにおすすめの屋根色があります。
──こんな具合に、家の方角に合った色を選ぶことで、氣の流れが整い、家庭内のエネルギーも安定しやすくなります。
屋根の色選びは「方角×五行×調和」の三拍子がそろってこそ、真の効果を発揮するというのが風水の基本です。
屋根だけを見て色を決めてしまうのはNGです。家全体でのバランスが大切なんです。
屋根の色が外壁と合わないと、視覚的に氣が乱れた印象になります。例えば外壁が白系なら、屋根はグレーやベージュなど柔らかい色が理想的。全体を通して“穏やかな氣の流れ”を意識しましょう。
濃すぎる屋根色は圧迫感を生みやすく、氣の流れを滞らせることがあります。逆に明るめの色は開放的で、家全体が軽やかに見える効果があります。
風水的な意味だけでなく、遮熱や汚れにくさなど実用的な側面も見逃せません。薄いグレーやアイボリー系は、省エネ性と運気の両方を兼ね備えた理想の選択といえます。
屋根色は、その家がどんな氣を呼び込みやすいかを示す“バロメーター”でもあります。
色ごとの意味を知っておくと、家づくりの指針になりますよ。
黄色・白・金色の屋根は金運を司り、人とのご縁や財を引き寄せます。特に西・北西向きの家との相性が抜群です。
ベージュ・ブラウン・オレンジ系は土の氣を高め、家族の安定をもたらします。北東・南西の家におすすめです。
赤・青・グリーン系は動的なエネルギーを持ち、挑戦や活力を与えます。東や南向きの家に使うと効果的です。
五行の観点から見ると、屋根は「天」との接点であり、主に火の氣を帯びる場所とされます。
そこにどの氣を補うかで、運気の方向が変わってきます。
例えば次のように、方角と五行の組み合わせで色を整えると良いとされます。
──こうして五行の氣をバランスよく取り入れると、屋根が家全体を包む「守りの氣」として働きます。
古代中国では、屋根は天と人をつなぐ象徴とされました。
皇帝の宮殿には黄色の瓦、寺院には青や緑の瓦が使われ、それぞれの五行と神格が反映されていたのです。
例えば、天帝を祀る「天壇」の屋根は深い藍色で、これは「水」の氣を表し、永遠と循環を象徴します。
一方、紫禁城の屋根が黄金色なのは、「土の氣」による安定と皇権の永続を意味しています。
屋根色とは単なるデザインではなく、“天の秩序”を宿す象徴的な色なんです。
現代の家でも、この思想を少し取り入れるだけで、空と大地のエネルギーを調和させることができます。
五行要約
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