十二天将「騰蛇」の能力と司る方角

十二天将の中でも、ひときわ不気味でトリッキーな存在――それが騰蛇(とうだ/とうしゃ)です。

 

羽の生えた蛇の姿であらわれるこの神将は、見た目のインパクト通り、なにやら“ただ者じゃない”雰囲気。火をまといながら空を舞い、霧や幻、そして人の心のスキを突いてくるようなエネルギーを持っています。

 

このページでは、そんな騰蛇の能力と司る方角について、陰陽道や古代占術の知識を交えて、わかりやすくかみ砕いて解説します。

 

 

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騰蛇は南東を司る火の凶将

騰蛇は十二天将の「前一」に位置し、五行では火(丁)十二支は巳、季節はに対応。そして、司る方角は南東とされます。

 

この南東方位は、本来であれば春から夏へ向かう「発展のエネルギー」があるのですが、騰蛇がここにいると、情報の混乱や心の揺れといった“不安定さ”をもたらすんです。

 

まさに、「燃え上がるような混乱の気」とでも言える感じ。

 

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恐怖・怪異・言葉の混乱を司る

騰蛇は、ただの火の精霊ではありません。その力は多面的で、以下のような象徴を持っています。

 

  • 怪異・恐怖・驚愕:何が起こるかわからない、という恐れ
  • 情報・言葉・誤解:うわさ話、偽情報、口論、錯乱など
  • 夢・幻・策略:夢の中での怪異、策謀、心理的トラップ

 

このあたり、ちょっと妖怪っぽさすら感じさせますよね。でも、それこそが騰蛇らしさでもあるんです。

 

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占術での騰蛇の作用

古代中国の奇門遁甲大六壬では、騰蛇の登場は要注意のサイン。

 

たとえばこんな現象が予兆されるとされています。

 

  • 火災や流血など「突発的な災禍」
  • 言葉の行き違いや誤解によるトラブル
  • 精神的な焦燥や不安、悪夢

 

「火のエネルギー」が燃え広がって、しかもそれが制御できない。だからこそ、対話や情報伝達に注意が必要とされるんですね。

 

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式神としての騰蛇の活用

陰陽道においては、騰蛇は式盤の南東に配置され、主に幻術・策略・心理的防御の領域で活用されました。

 

たとえば……

 

  • 邪悪な夢や幻覚の祓い
  • 言霊を乱す者への対策
  • 策略を秘めた護符や式神術

 

意外にも「霊的防御」の面でも効果を発揮する、そんな裏の知恵者みたいなポジションなんです。

 

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現代作品での「騰蛇」キャラ

現代のゲームやアニメでは、騰蛇をモチーフにしたキャラは幻惑系・情報操作系・火霧を使う妖蛇型として描かれがちです。

 

たとえば……

 

  • 霧や火を操って敵を混乱させる
  • 表情や言葉で人の心を揺さぶるトリックスター
  • 精神攻撃・幻影スキルを多用する謎多き存在

 

ただの攻撃型ではなく、“どう動くかわからない怖さ”を武器にする。まさに混乱の支配者

 

五行要約

 
  1. 騰蛇は火の凶将で、十二支は巳、南東方位と夏を司る!
  2. 恐怖・幻惑・情報操作など、心理的に揺さぶる象徴が多い!
  3. 占術では火災・血光・誤解・錯乱の兆しとされ、要警戒の存在!
  4. 式神としては策略・幻術・霊的防御の呪術に活用される!
  5. 現代では火霧や幻術を操るトリックスター型キャラとして人気!