


白虎(びゃっこ)──その名前を聞くだけで、なんだかピリッとした空気になりますよね。十二天将の中でも、「戦」「死」「祓い」を司る、ちょっと異色で強烈な存在。それが白虎です。
四神の一として西を守護する神獣でもある白虎は、古代中国から日本の陰陽道に至るまで、さまざまな形で「強さ」と「災い」を同時に象徴してきました。
この記事では、白虎がどんな力を持ち、どの方角に影響し、そして現代の文化にどう息づいているかを、わかりやすく解説していきます!
|
|
|
白虎は十二天将の一柱であり、同時に四神獣のひとつとして西方を守る霊獣とされています。十二天将の中では特に戦いや死、病といったシリアスなテーマを持つ存在として知られています。
その一方で、祓い清めや防衛の力にも長けており、善悪両面のエネルギーを扱う「鋭利な力」を象徴する存在とも言えるでしょう。

白虎
四神のうち西方を司る白虎を描いた飛鳥時代の壁画
出典:『Asuka Byako』-Photo by Amcaja/Wikimedia Commons Public domain
白虎のルーツは、中国古代の二十八宿思想にあり、西方七宿(奎・婁・胃・昴・畢・觜・参)を統括する神格とされていました。
また道教では「監兵神君」と称され、軍を司る神、つまり「戦の守護神」として信仰されていたんです。
古代から「白い虎」はただの猛獣ではなく、天が遣わした守護の存在とされ、特に戦争・災厄・邪霊に関わる場面で呼び出されてきました。
白虎の能力はとにかくパワフル。ちょっと怖い側面もあるけれど、それだけではありません。
つまり、「破壊と浄化」を同時に行う、かなり高度で特異な存在なんですね。
風水や陰陽道では、白虎は西方または南西を司るとされます。特に六壬式盤においては、日によって「凶の気」が集まりやすい方角として注意されることも。
また平安京の都市設計にも見られる四神相応思想では、白虎は西の大路=道を象徴し、交通や軍事の守護として意識されてきました。
ただし扱いを誤ると災厄を招く可能性もあるため、方位取りや建築では非常に繊細な注意が必要な存在なんです。
五行説において白虎は「金」の要素に対応し、季節は秋、十二支は申、十干は庚に結びつきます。
「金」は硬さ・切れ味・潔さを象徴する要素であり、白虎の戦う性格ともピッタリ合いますよね。
また「金」は浄化の力も持つため、白虎が邪気を祓う能力を持つことも五行理論的にしっかり裏打ちされているんです。
五行要約
|
|
|
