
朱雀は南を守る炎の霊獣であり、晴明の使役する十二天将の一柱として、呪術や言霊の場面で大活躍した存在です。
このページでは、晴明と朱雀の関係って具体的にどういうものだったのか?その力はどう使われていたのか?このページではそこを中心に解説していきます。
まず朱雀って何者かというと、中国の古代神話から来た四神のうちのひとつで、南方を守る霊獣。五行では火、季節では夏と対応しています。
朱雀のイメージは、炎をまとった鳥──つまりフェニックス的存在。ただの守り神じゃなくて、「言葉」「議論」「口舌」を司る存在としても知られています。つまり、
口から発するエネルギー=言霊
を扱う場面で力を発揮する神様なんですね。
安倍晴明が操った十二天将の中に、朱雀はしっかり名を連ねています。その中でも口舌や争いを治める力を持った式神として活躍。
ちょっと意外なのが、朱雀は凶将に分類されてるんです。でもこれは「悪い存在」って意味じゃなく、「荒ぶる力を持つが、それをうまく使えば強力な守りになる」ってニュアンス。つまり晴明にとっては、コントロール可能な“火の力”だったわけです。
朱雀が活躍したとされるのは、結界構築・言霊術・火属性の祓いなど。とくに「言葉」に関係する呪術──たとえば訴訟や交渉ごと、口論の調停みたいなシーンでは、朱雀の力が借りられたと考えられています。
また、炎の力を象徴する存在でもあるので、災厄の焼却・浄化などにも関与していたかもしれません。
このへん、まさに「陰陽師って魔法使いじゃなくて、自然現象を操る人なんだなあ」と感じさせられますよね。
創作の中での朱雀は、もう完全にイケメン炎キャラや紅蓮の守護獣ポジションで描かれがち。『少年陰陽師』なんかでは、晴明の孫・昌浩の仲間として登場してますし、ゲームでは火力重視の召喚キャラとして人気です。
つまり現代では、
朱雀=晴明の火属性エース
みたいな位置づけになっているわけですね。
結局のところ、朱雀って「火」と「言葉」の象徴なんですよね。そして安倍晴明といえば、呪術=言葉の力を極めた男。だから朱雀との相性が抜群だったのも納得なんです。
祓いのことば、結界を張る呪文、相手を制する言霊──そのすべてに、朱雀の力が宿っていたとすれば、彼の術が口にしただけで効力を持つのもうなずけます。
五行要約