
陰陽道(おんみょうどう)っていうと、「陰=悪いもの」「陽=いいもの」みたいに思いがちなんですが、実はそれ、ちょっとした誤解なんです。
特に「陰(いん)」という概念は、陰陽道の世界観では宇宙を構成する半分の要素であり、なくてはならない存在。静かで、内に秘めたパワーを持つ側面として、とっても重要なんですよ。
ここでは、その「陰」が持つ深い意味と、どう使われてきたのかを、陰陽道の立場からわかりやすく解説していきます!
陰陽道における「陰」は、ズバリ内向きのエネルギーです。
たとえば、自然界の中ではこんなふうに使われます:
つまり「静かで、内に秘め、受け入れる力」こそが「陰」の本質なんですね。
よくある誤解が「陰=マイナス・悪」ってイメージ。でも本当は、「陽」が外へ広がる力だとすれば、「陰」はものを蓄える・安定させる力なんです。
たとえば、
つまり、動く前に必要な「準備のエネルギー」が「陰」なんですよ。
そもそも「陰」という漢字、成り立ちをたどると「山の裏側=日陰」を意味しています。
そこから転じて、
という意味が派生してきたわけです。
でも、見えにくいものだからこそ「実体」として形があり、陰陽道ではむしろ「現実世界を構成する土台」ともされているんですよ。
陰陽道では、この「陰」の考えを医術・占術・暦法にもしっかり応用していました。
たとえば、陰証というのは体が冷え、気血の流れが滞ってる状態。放っておくと病気につながることもあるので、医術としても大事な見極めポイントになっていました。
また、月の満ち欠けや夜の時間帯など、陰が支配する時間帯は、占いや祈祷を行うのに適した時間とされることもあったんです。
陰は「静かなる力」として、あらゆる分野に深く根づいていたというわけです。
陰陽道の根本原理にあるのが「一陰一陽之謂道(いちいんいちようこれどう)」という言葉。
これは「陰と陽が交わって、初めて『道=宇宙の理』が成り立つ」という意味なんです。
つまり、
そんな自然界の循環とバランスが陰陽道の根本なんですね。だからこそ「陰」だけを悪く見るのではなく、「必要な片割れ」として大事にされていたんです。
五行要約