陰陽道の「陰」の意味

陰陽道(おんみょうどう)っていうと、「陰=悪いもの」「陽=いいもの」みたいに思いがちなんですが、実はそれ、ちょっとした誤解なんです。

 

特に「陰(いん)」という概念は、陰陽道の世界観では宇宙を構成する半分の要素であり、なくてはならない存在。静かで、内に秘めたパワーを持つ側面として、とっても重要なんですよ。

 

ここでは、その「陰」が持つ深い意味と、どう使われてきたのかを、陰陽道の立場からわかりやすく解説していきます!

 

 

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陰は「静」と「内」をあらわす力

陰陽道における「陰」は、ズバリ内向きのエネルギーです。

 

たとえば、自然界の中ではこんなふうに使われます:

 

  • :太陽が隠れて暗くなる
  • :柔らかく照らし、受容する光
  • :太陽の光が届きにくい方角
  • 女性:身体に命を宿し、育む存在

 

つまり「静かで、内に秘め、受け入れる力」こそが「陰」の本質なんですね。

 

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「陰」は悪じゃない!命を支える側面

よくある誤解が「陰=マイナス・悪」ってイメージ。でも本当は、「陽」が外へ広がる力だとすれば、「陰」はものを蓄える・安定させる力なんです。

 

たとえば、

 

  • は木々が芽を閉ざし、命を蓄える時期=陰
  • は体を休めて回復する時間=陰
  • 冷えは身体が刺激から守られてる証=陰

 

つまり、動く前に必要な「準備のエネルギー」が「陰」なんですよ。

 

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漢字の意味からもわかる「陰」

そもそも「陰」という漢字、成り立ちをたどると「山の裏側=日陰」を意味しています。

 

そこから転じて、

 

  • 暗い場所
  • 見えにくいもの
  • 内向きで控えめな存在

 

という意味が派生してきたわけです。

 

でも、見えにくいものだからこそ「実体」として形があり、陰陽道ではむしろ「現実世界を構成する土台」ともされているんですよ。

 

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陰の応用:医学や占術でも活躍

陰陽道では、この「陰」の考えを医術・占術・暦法にもしっかり応用していました。

 

たとえば、陰証というのは体が冷え、気血の流れが滞ってる状態。放っておくと病気につながることもあるので、医術としても大事な見極めポイントになっていました。

 

また、月の満ち欠け夜の時間帯など、陰が支配する時間帯は、占いや祈祷を行うのに適した時間とされることもあったんです。

 

陰は「静かなる力」として、あらゆる分野に深く根づいていたというわけです。

 

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陰と陽はセットで成り立つ

陰陽道の根本原理にあるのが「一陰一陽之謂道(いちいんいちようこれどう)」という言葉。

 

これは「陰と陽が交わって、初めて『道=宇宙の理』が成り立つ」という意味なんです。

 

つまり、

 

  • 陰が極まれば陽に転じる
  • 陽が盛りすぎれば陰が抑える

 

そんな自然界の循環とバランスが陰陽道の根本なんですね。だからこそ「陰」だけを悪く見るのではなく、「必要な片割れ」として大事にされていたんです。

 

五行要約

 
  1. は「静・内・冷・受容」などの力を示す重要な概念!
  2. 陰は悪ではなく「蓄える・安定させる」命のエネルギー!
  3. 漢字の語源は「日陰」で、暗さや隠れた力を象徴!
  4. 医術・占術などでも「陰の状態」を見て診断や判断をしていた!
  5. 陰と陽はセットで循環しあい、宇宙の理をなしていた!