
陰陽師(おんみょうじ)と霊媒師(れいばいし)。どちらも「見えない世界とつながる人たち」というイメージが強いですが、その成り立ちや使う力、働き方には大きなちがいがあるんです。
このページでは、両者の共通点と違いをわかりやすくかみ砕いて解説していきます!
陰陽師は、古代日本の律令制のもとで陰陽寮に所属した国家公認の術者。陰陽五行思想にもとづき、占筮・暦・天文・祈祷・結界・式神などを扱い、貴族や朝廷に仕えて制度的・学問的な儀礼を行っていました。
対して霊媒師は、霊や神仏と交信できるとされるスピリチュアルな実務者で、口寄せ・除霊・浄霊といった個人相談ベースの儀式を行います。神霊を“憑依”させてメッセージを伝えるタイプも多く、日本ではイタコやユタなどが代表例です。
つまり、陰陽師は学術ベースの制度職、霊媒師は霊的交信の実践者という位置づけなんです。
陰陽師になるには、天文・暦・風水・易学といった知識を系統的に学び、儀式作法や式神操作などを修得する必要があります。いわば後天的に育てられる職業です。
霊媒師になるには、霊感や霊視といった“天性の力”があることが多く、そこに修行や経験が加わって力を磨いていく人がほとんど。つまり先天的素質+経験が前提の仕事です。
この点で、陰陽師は訓練で成る、霊媒師は感受性で選ばれるという違いがあります。
陰陽師は、主に国家・朝廷・貴族など公的な場で活動しました。災厄除け、疫病封じ、暦制定、方位の選定など制度の一部として社会の仕組みに組み込まれていたんです。
霊媒師は、個人や家族の相談に応じて、亡くなった人との交信や霊障への対応を行います。活動の場は神社仏閣ではなく、個人宅や霊能所など、もっと日常の中にあります。
違いが多いとはいえ、次のような共通点もあります。
要するにどちらも「人と異界のあいだをつなぐ」という役割を果たしているんですね。
陰陽師は、現在は制度的には存在しませんが、アニメ・映画・小説などで式神を使う呪術師的キャラとして人気です。
霊媒師は、今も各地で実際に活動しており、スピリチュアルカウンセラーなどの名でメディアに登場することも。亡き家族の言葉を聞きたいというニーズに応える形で、依然として社会的な役割を担っています。
五行要約