
安倍晴明と閻魔大王──あの世とこの世をつなぐ霊的存在同士の関係って、夢の共演みたいでロマン感じますよね。でも実際、晴明が、冥界の王である閻魔と関わる伝承も残っているんですよ!
このページでは、「晴明は一度死に、閻魔の前で裁かれた」というちょっと衝撃的な逸話を中心に、晴明と閻魔大王の関係をわかりやすく解説します。
京都の真如堂に伝わる『真如堂縁起』には、晴明が事故で命を落とした際、なんとその魂が冥界に引き込まれ、閻魔大王の前で裁きを受けそうになったと書かれています。
この時、あの不動明王が登場し、晴明の人徳と功績を弁護。すると閻魔大王は彼を裁くどころか、「五行之印」という神秘的な印を授け、現世へと蘇らせたといいます。
この「五行之印」は、ただの護符じゃありません。伝承によれば、運命や死を乗り越える力を持ち、晴明はこれを授かったことで長寿(85歳没)を全うしたとされています。
さらには、この力をもって他者の厄災や死の運命から救う術を会得し、多くの人々を守ったという説まであるんです。
閻魔大王は仏教における冥界の王、死者の裁判官。でも陰陽道にもそれに対応するような存在がいて、特に泰山府君(たいざんふくん)という神は、死後の寿命や転生を司る神として知られます。
晴明はこの泰山府君祭にも精通していたとされ、つまり閻魔サイドのスピリチュアルな法則をも理解していた陰陽師だったんですね。
こうした話が語られているのは、単なる“霊能力者”としての晴明ではなく、生と死、此岸と彼岸を自在に行き来する存在として、超越者的に描かれていたことを意味します。
創作の中では、晴明が地獄から魂を救う術を使ったり、閻魔大王と対話するようなシーンもたびたび登場しますが、そのベースにはこうした伝承があるんです。
最後に強調したいのは、閻魔も晴明も「裁く者」でありながら、「救う者」でもあるということ。人を罰しながら、その後の導きも担う──そういう慈悲と厳しさを両立した存在なんですね。
晴明が一度裁かれそうになりながらも赦され、再び人々のために力を尽くしたというこの逸話は、まさに彼の霊的キャリアの再出発点だったとも言えるかもしれません。
五行要約