
陰陽師(おんみょうじ)って、刀や槍を振り回して戦う戦士…ではないんです。でも、じゃあどうやって敵と戦っていたの?って気になりますよね。
その答えは――「言霊(ことだま)」と「式神(しきがみ)」、そして「結界(けっかい)」!
つまり、武力じゃなくて“言葉と術式”で戦うのが陰陽師なんです。このページではそんな不思議で奥深い、陰陽師の“戦い方”について解説していきます。
まずは言霊。古代日本では「言葉には霊的な力が宿る」と信じられてきました。
安倍晴明は、藤原道長や実資にかけられた呪詛を言霊で解いたという記録が残っています。
しかも、河原で祝詞を唱えて祓ったという逸話は『枕草子』にも登場するほど有名!
祝詞(のりと)や真言は、呪いを打ち消すための言語コード。言霊の力で、呪詛という“言の呪い”を上書きし、浄化してしまうんですね。
呪詛解除だけじゃない、陰陽師は攻撃だってできるんです!
その代表が式神という霊体の使い魔。安倍晴明は、自分の陰陽術で作った式神を自在に操っていたとされます。
たとえば――
木の葉を落としただけで、蛙を押しつぶして殺す。
そんな逸話が残ってるんです。これは物理じゃなくて、霊的な圧力(=呪力)で敵を倒す「即応型の霊的攻撃」。
式神は目に見えないからこそ、呪いの領域で戦う者にとって最強の武器なんです。
戦いの土台となるのが結界。これがないと、呪詛は暴走したり、周囲に悪影響を及ぼしたりしちゃうんです。
そこで使われるのが五芒星(ごぼうせい)、いわゆるセーマンと呼ばれる結界印。
そこに「急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)」という呪文を唱えて霊域を固定し、結界を完成させます。
さらに五行や八卦に沿った陣形や護符を配置することで、敵の動きを封じ込めたり、術を封じたりできるんですね。
ちょっとハイレベルな戦術になると、陰陽師は密教の仏神まで呼び寄せます。
特に有名なのが、五大明王の名を順に詠唱する術。
こうして仏の加護を得ながら呪力を増幅し、強力な呪敵を圧倒していくんです。
実際の戦い方は、けっこうシステマチック。武道の型みたいな流れがあるんです。
ステップ | 内容 |
---|---|
1. 情報把握 | 霊視や占術で敵の正体・位置を見極める |
2. 呪文詠唱 | 祝詞・真言・急急如律令で場を整える |
3. 結界展開 | 五芒星や護符を使い、敵の術を防ぐ |
4. 式神召喚 | 霊的攻撃・妨害・封印などで対抗 |
5. 解除と礼 | 術を納めて清め、余波を防ぐ |
これらの技を駆使して、陰陽師は怨霊・呪詛・妖異と向き合ってきたんです。
五行要約