

家を建てるとき、どんな間取りにしようかってすごく迷いますよね。
でも実はその迷いの中に、風水的な「答え」が隠れているんです。
家の形や部屋の配置って、陰陽道の流れを受けた陰陽五行説の考えに通じていて、気の巡りをどう整えるかがとても大切なんです。
つまり、風水的に「良い間取り」とは、家全体の気が滞らず、バランスよく循環するように作られた間取りのことなんです。
陰陽師たちは昔から、家の中を小さな宇宙とみなし、その中で気を整えることで人の心身を守ってきました。今回はそんな考え方を、現代の家づくりにあてはめて解説していきます。
|
|
|
風水では、まず家の形そのものが運気のベースを決めると考えます。
理想は四角形または長方形の家。これは気が四方八方に均等に巡る形で、安定をもたらします。逆に、L字型や三角形などの欠けや突き出しがある形は、気の偏りを生みやすく、不安定な運気につながるとされるんです。
欠けてしまった部分がある場合は、そこに観葉植物や鏡、明るい照明を置くことで気の流れを補うこともできます。
また、家の中で特に大切なのは玄関・リビング・寝室の位置です。これらが整っているだけでも全体のバランスが整います。
つまり、家の形を整えることは「気の流れの基礎工事」みたいなものなんですね。
家の中のそれぞれの部屋にも、「気が集まる」「気を使う」などの性質があります。その配置を間違えると、せっかくの良い家もエネルギーが乱れてしまうんです。
例えば次のように配置を考えると、気の流れが整いやすいですよ。
──これらの配置を意識するだけで、住まい全体の気がスムーズに流れるようになります。
玄関は家の「口」にあたります。ここが暗かったり散らかっていたりすると、入ってくる気まで滞ってしまいます。明るい照明や観葉植物を置くことで、良い気を招き入れやすくなります。
リビングは家族の「陽の気」を高める場所。玄関からリビングまでの通り道をまっすぐ貫通させないようにすると、気が逃げにくくなります。
キッチン・トイレ・浴室などの「火」や「水」の気を持つ場所は、家の中心に置くとバランスを崩します。できるだけ壁際や角に寄せて設計するのが理想的です。
家の間取りでは、見た目よりも動線が重要です。気の流れは人の動きと一緒に動くため、動線が整えば気も整います。
動線づくりのコツは、「ゆるやかな流れ」を意識すること。玄関からリビングへ、リビングから寝室へと自然に気が巡るように、直線ではなく軽いカーブや間仕切りを取り入れると◎。
また、出入口の数が多すぎると気が分散しやすくなります。特に勝手口を含めて開口部が多い家は、空気の流れが速くなり、良い気が留まりにくくなるんです。
家具の配置でも同じ。壁から少し離して置いたり、部屋の中央を空けたりすることで、循環する気の通り道が生まれます。
「気が滞らない家」は、住む人の心まで軽くする家なんです。
五行の考えでは、家の方位や部屋の性質にはそれぞれ木・火・土・金・水の気が宿るとされます。家全体のバランスを整えるには、この五行のエネルギーをうまく取り入れることがポイントです。
例えば、次のように五行に対応した配置を意識すると良いとされます。
──この五行の循環を意識すると、家の中が自然と調和し、エネルギーがスムーズに巡ります。
古代中国では、家は「小宇宙」とされ、天と地、人の三つが調和してこそ理想と考えられていました。神話でも、天地創造の神・盤古が天を持ち上げ、地を整えた姿が「家づくりの原型」とされています。
つまり、家を整えることは、宇宙の秩序を再現することなんですね。
神話の世界でも、家の中央には太極=バランスの中心があり、そこに邪気を置くことは避けるべきとされていました。これは現代の風水で「宅心に水回りを置かない」とされる原則と同じです。
家の間取りは、天地と人を結ぶ“設計図”のようなもの。
だからこそ、整った形と自然な気の流れを意識することが、暮らしを豊かにする鍵なのです。
五行要約
|
|
|

