

夜、部屋に灯りをつけた瞬間、ふわっと気持ちが落ち着くことってありますよね。
その“安心感”を作っているのが、実は「間接照明」の力なんです。
風水の世界では、光も「氣」として扱われます。
光が柔らかく回る空間には穏やかな氣が宿り、強すぎる光や暗すぎる影は氣の乱れを生むとされているんです。
だからこそ、陰陽道や陰陽五行説の視点で見ても、間接照明は現代の暮らしに“氣の調整灯”としてぴったりなんですよ。
そして古くは陰陽師たちも、灯火の配置で人の感情や氣の流れを整えていました。
その考えが、今の「灯りの風水」にもしっかり受け継がれているんです。
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間接照明を置く方角は、空間のエネルギーを左右します。
例えば、次のような方位別の効果があります。
──こんな具合に、方位と光の色味を意識して配置すると、空間全体のバランスが整うんです。
特に北東や南西は「滞りやすい氣」を抱えがちなので、柔らかな間接光をあてておくと心身の安定にもつながります。
光を“照らす”よりも、“包み込む”ように使うのが、風水での間接照明の極意です。
次に大切なのが、どこにどう置くかということ。
間接照明は天井や壁を照らして光を反射させるのが基本です。
直射光は氣を刺激しすぎて落ち着きにくくなるので、家具や布の影に光が遮られない位置に設置するのがコツ。
また、光が窓やドアに直接向くと“氣が逃げる”とも言われるので、壁面にやわらかく反射させる配置が理想です。
そして色温度も重要ポイント。
寝室なら2700~3000Kほどの暖色系、リビングや客間なら少し明るめで、白すぎない光がベストです。
例えばベッドの真上に照明を置くと「燈壓床」といって氣を圧する形になるため、足元やサイドに低い位置で置くと心身のバランスが安定します。
暖かみのある光は、人の氣を整えるだけでなく、家族の対話をやわらげる効果もあるんですよ。
間接照明の魅力は、ただ“明るくする”ことではなく、陰陽の切り替えをサポートするところにあります。
昼の陽の氣から夜の陰の氣へ、自然に移り変わるよう導くことが大切なんです。
夜は主照明を落として、間接照明だけで過ごしてみましょう。
壁や天井に反射した光が空気を柔らかく包み、陰の氣を静かに整えてくれます。
また、光を家具から少し離して配置すると、陰影がほどよく生まれ、氣が循環しやすくなります。
明暗の“差”が氣のリズムをつくる、それが風水照明の考え方です。
明るすぎる空間も暗すぎる空間も避け、光が自然に動く余白を作ることがポイントなんですよ。
陰陽五行で考えると、間接照明は「火」と「土」の性質を持ちます。
火の氣は情熱・活力、土の氣は安定と調和を司るため、両者を整えるように配置すると、部屋全体が穏やかになります。
次のような五行配置が参考になります。
──こうした五行バランスを意識すれば、照明の光そのものが氣を整える役割を果たします。
つまり、光は単なる明るさではなく、「氣の流れを可視化するもの」でもあるのです。
古代中国では、光を司る神として炎帝や女娃が知られています。
炎帝は火の神であり、生命の再生を象徴する存在。
また女娃は天地の調和を取り戻す女神として、柔らかな光で世界を包んだと伝えられます。
間接照明の柔らかな光も、まさにその“調和の光”を現代に再現しているといえるでしょう。
光は人の心を映し、整えるもの。間接照明はそのための小さな祭具のような存在なのです。
自分の暮らしに合った光の形を選び、日常に安らぎの氣を流しましょう。
五行要約
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