安倍晴明のカエルに関する逸話

安倍晴明といえば、星を読む知恵者、鬼を退ける陰陽師…でも実は、「カエルを殺した」っていうちょっとショッキングな逸話があるんです。

 

え?あの晴明が? と思うかもしれませんが、この話、実はただの残酷話じゃないんです。

 

このページでは晴明とカエルの伝説を通じて、彼の術のすごさ、そして命に対する考え方まで、じっくり見ていきます。

 

 

h3
遍照寺で起きた衝撃の“術殺”

平安中期、京都・広沢池のそばにある遍照寺を訪れた晴明。そこにいた僧たちが、ちょっと調子に乗ってこう言います。

 

「式神でカエル殺せるんでしょ?やってみてよ!」

 

これ、いま風にいえば完全に舐められてますね。ところが、晴明は黙って草の葉を一枚ちぎり、何やら呪文を唱えながらカエルに向かって投げつけた。すると――

 

カエルはぺちゃんこに潰れて即死。

 

僧たちは青ざめて言葉を失ったと伝わります。もう完全にバトルアニメのワンシーンですよ、これ。

 

h3
式神の力が炸裂した瞬間

このエピソードのポイントは、晴明が直接手を下していないってところ。

 

  • 草の葉は式神を通す「媒体」として使われた
  • 呪文は意図と命令を伝えるコマンド
  • カエルは目に見えない力=式神によって押し潰された

 

つまりこの話は、ただの殺生話じゃなくて、晴明の術の精度と式神操作のヤバさを見せつける“デモンストレーション”だったわけです。

 

h3
『今昔物語集』『宇治拾遺物語』にも記載あり

実はこの話、ちゃんと平安〜鎌倉期の説話集にも載ってるんです。

 

  • 『今昔物語集』:語り草としての正式記録
  • 『宇治拾遺物語』:人々の記憶に残る奇譚として登場

 

教科書に載るようなレベルの話なので、「あのカエル即死事件」はかなり信憑性のある(もしくは強烈に広まった)逸話だったと考えられます。

 

h3
術の強さだけじゃなく倫理観も問われる

ただし、晴明はこの後「簡単に命を奪うべきじゃない」とも語っていたそうです。

 

曰く、

 

「虫や小動物の命は簡単に奪える。だが生き返らせる術は知らない」

 

……なんというリアルなモラル感。

 

つまりこのカエル殺し、ただの見せ物じゃなく、術を使うことの覚悟を伝えるメッセージでもあったんですね。

 

h3
晴明の“殺す術”と“生かす力”

このエピソードを聞けば一見晴明が、冷徹な人間にも見えるけど、実は無駄な殺生を悔いる思いや、術者としての責任の重さを噛みしめていたという見方も出来るんですね。

 

カエルひとつ殺すにも、式神を操るという“神の手”を動かすことになる――そんな「大いなる力には、大いなる責任が伴う」的な考えが、彼の中にはあったのかもしれません。

 

五行要約

 
  1. 京都・遍照寺で晴明が呪術でカエルを即死させた逸話が伝わる!
  2. 草の葉を媒体に式神の力で無傷のまま圧殺したのが衝撃的!
  3. この話は『今昔物語』『宇治拾遺物語』にも掲載されている!
  4. 晴明自身は「命は簡単に奪うべきでない」と語っていた!
  5. 術の強さと道徳観の両面が見える重要な伝説とされる!