陰陽師の語源|あまり知られない「別名」も?

陰陽師の語源

「陰陽師の語源」は、古代中国から伝わった陰陽五行思想を基点に、日本の律令制度下で設けられた「陰陽寮」に所属する官職として成立した占術者が呼ばれるようになった事実に端を発している。陰陽師という呼称は、当時「天文・暦数・地相」の専門知として公務を担った存在を指しており、後世に庶民のまじないや呪術師としても広がった。こうした背景から、陰陽師という言葉は制度的な官職名から呪術的な職能者の総称へと変遷したといえる。

天と地を読み解く者の称号──職能から生まれた言葉「陰陽師」の語源を別名も併せわかりやすく解説!

「陰陽師(おんみょうじ)」という言葉、なんとなく“かっこいい”とか“神秘的”な響きがありますよね。でも実は、この言葉、ものすごくきっちりとした職業名なんです。そして、実は他にも「別名」や「呼び名のバリエーション」がいろいろあったって知ってましたか?


このページではそんな「陰陽師」という語の由来や読み方の違い、そしてあまり知られていない“別名”たちを紹介していきます!



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「陰陽師」という言葉の成り立ち

まず、語源そのものからいきましょう!


「陰陽師」とは、陰陽寮(おんみょうりょう)に所属していた技術官のこと。つまり、「陰陽道を学んだ専門職の人」という意味で、日本の律令制の中で正式に定められた官職名だったんです。


ちなみに「陰陽道(おんみょうどう)」というのは、天文・暦・方位・地相・祭祀などを含んだ複合的な学問体系。その道に通じた者を「陰陽師」と呼んだわけですね。


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「おんみょうじ」?「おんようじ」?読み方の違い

現代では「おんみょうじ」と読むのが一般的ですが、昔は「おんようじ」という読み方も普通に使われていました。


これは、「陽」の漢字の音読みが「よう」か「みょう」のどちらかになるからなんです。どっちが正しいというよりも、時代や文脈で使い分けられてきたって感じですね。


たとえば、古い資料では「おんようじ」と表記されていたり、詩文では「みょうじ」の方が音の響きとして好まれたりします。


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中国での別名は「方士」や「方術士」

日本の「陰陽師」にあたる存在は、中国語圏では方士(ほうし)方術士、あるいは術数家などと呼ばれていました。


これらは全部、「術(すべ)」に通じた人=占いや天文・風水・まじないを行う専門家を指す言葉。


つまり、中国ではこういう人たちを総称して「方士」と呼んでいたのに対し、日本では制度化された職名として「陰陽師」という呼び名が根付いたわけですね。


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「式鬼」「ドーマン」「セーマン」など術由来の異名も

陰陽師が使っていた術には、独特な名称もいっぱいあります。そして、それがそのまま呼び名になっていたりもするんです!


  • 式神(しきがみ):召喚される霊的存在。古くは「式の神」「式鬼(しき)」とも書かれた
  • 九字(くじ):呪文のような言葉で、蘆屋道満の名に由来し「ドーマン」とも呼ばれた
  • 五芒星(ごぼうせい):晴明の家紋にもなった星形マークで、これは「セーマン」とも呼ばれる


これらの呼称は、陰陽師の道具や術式に関係した言葉ですが、ときには人物そのものの“通称”や“符号”のように使われることもあったんですよ。


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現代の「陰陽師」は語源とちょっと違う?

近年、中国などではNetEaseのゲーム『陰陽師(YinYangShi)※』が人気になったことで、現代っ子たちには「陰陽師=ファンタジーの呪術使い」みたいなイメージが定着しちゃってるかもしれません。


でも、本来の語源からすれば、「陰陽師」は国家に仕える技術官であって、いわゆる“魔法使い”じゃなかったんです。


つまり、ゲームや漫画での「陰陽師像」は、実際の意味とはズレてきてるんです!それだけに、本来の語源や別名を知っておくと、陰陽師文化をもっと深く楽しめると思いますよ。


※『陰陽師(YinYangShi)』
中国のNetEaseが開発したスマホ向けRPG。平安時代の京都を舞台に、安倍晴明などの陰陽師が妖怪と戦う物語を描く。美麗なグラフィックと和風ファンタジーの世界観で人気を集め、海外展開も進む。


五行要約

 
  1. 「陰陽師」は陰陽寮の技術官を表す正式な官職名だった!
  2. 読み方には「おんみょうじ」と「おんようじ」の両方がある!
  3. 中国では「方士」「術数家」などの別称が使われていた!
  4. 「式鬼」「ドーマン」「セーマン」など術由来の異名も存在!
  5. 現代の“陰陽師”は語源とは違った文化的イメージで親しまれている!