
陰陽道や風水に興味がある人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれません――「天門(てんもん)」という言葉。
この「天門」、実は西北(せいほく)の方角を指す特別な呼び名なんです。しかもこの方角、見た目には穏やかそうに見えて、じつはかなりデンジャラスな凶方位とされているんですよ。
このページではそんな西北=天門がどうして凶とされるのか、その理由をわかりやすく解説します!
まず、陰陽道の方角論は八卦(はっけ)に基づいています。その中でも乾(けん)は「天」を意味し、西北に割り当てられています。
つまり、天門=天の気が出入りする門ってことなんですね。
これはめちゃくちゃ神聖そうに聞こえるんですが、実はこの「上からの気」は、扱いを間違えると危険なんです。なぜかというと…
天門は天気・気象・エネルギーが集まる場所、いわば天界との接点と考えられていました。
そのため、通気や採光には適した方角ではあるものの、外からの強い影響を受けやすいともされ、非常にデリケートな方位でもあるんです。
ここに災いが吹き込めば、それは家全体に影響する…という恐れがあるわけですね。
もっと実践的な理由がこれ。
乾=天門は、五行でいうと「金」に属しています。金属とか鉱物のような、硬くて冷たい性質ですね。
でもここに火=暖房器具・ストーブ・キッチン・電子機器みたいな火気を配置してしまうと、
金を溶かす火=「火剋金(かこくきん)」の関係が成立してしまう!
この現象は風水では「火焼天門(かしょうてんもん)」と呼ばれていて、最悪の場合、健康運や家族運が破壊されるとまで言われています。
じゃあどうするかというと、天門のある西北の空間には火を置かないのが原則!
風水的には「天門は天からのメッセージを受け取る口」でもあるので、清浄に保つのが何より大切なんですね。
天門はその名前から「縁起が良さそう」と感じがちですが、実際には
「良くも悪くも、大きな変化を呼び込む方角」
とされていて、慎重な設計・運用が求められる場所です。
まさに、天と地をつなぐ通路だけに、気が偏ると一気にバランスを崩すリスクがある――そんなセンシティブな方角なんです。
五行要約