陰陽師と占い師。どちらも「未来を見通す人」っていうイメージ、ありますよね？でも実は、成り立ちも役割もけっこう違うんです。

 

このページでは、「公的儀礼を担う陰陽師」と「個人の悩みに寄りそう占い師」の違いと、共通点をわかりやすくかみ砕いて解説していきます！

 

 

陰陽師は国家機関のエリート、占い師は民間の助言者

陰陽師は、古代日本の律令制のもと陰陽寮に属していた公的な職業占術師。陰陽五行思想をもとに、暦の作成・天文観測・吉凶判断・祈祷・結界などを専門的に扱っていました。

 

一方の占い師は、公的制度には属さない民間の占術家で、タロット・手相・四柱推命・姓名判断などを用いて、主に個人の悩みや未来についてアドバイスします。

 

つまり、陰陽師は「制度の一部」、占い師は「民間の相談相手」というスタンスなんですね。

 

背景にある学問のちがい

陰陽師は、天文・暦・風水・易学などの高度な知識をもとにした学問的・呪術的職業で、国家儀礼や災厄対処などの公的判断にかかわっていました。

 

占い師は、占術ごとに専門技法を習得して活躍しますが、国家の仕組みに関わることはなく、どちらかといえば実生活に密着したアドバイザー的な存在です。

 

このように、陰陽師は理論と制度に支えられた占術官、占い師は民間に根ざした占術師といった違いがあります。

 

使用する占術のちがい

陰陽師が使うのは、陰陽五行や易（えき）にもとづく占筮、天体の動きや干支の組み合わせを見て吉凶を判断する方法です。また呪術・祈祷・式神など神秘的儀式もセットで行います。

 

占い師は、西洋占星術・手相・タロット・数秘術など、技法ごとにバラエティ豊か。性格診断・恋愛・相性など、もっと日常的で身近なテーマを扱うのが特徴です。

 

共通点：どちらも未来と悩みに向き合う

違いがあるとはいえ、共通する部分もちゃんとあります。

 

• 未来や運勢の判断を行う点
• 悩みを持つ人にアドバイスする役割
• 神秘的・秘術的な方法を使って問題解決を図る

 

つまり、「目に見えない力を通して、人の不安や迷いに寄り添う」っていうのが、どちらにも共通する大事な役割なんですね。

 

現代における存在の違い

陰陽師は、制度としてはもう存在しませんが、安倍晴明の伝説を通じて、フィクションや神社の祭事に名を残しています。呪術・式神使いといったキャラとしても人気です。

 

占い師は、現代でも全国に多く存在し、ネット・電話・対面などあらゆる手段で活動中。占いアプリやYouTubeでも広く活躍しています。