陰陽道の方位神「八将神」とは|吉凶を司る八柱を知る

古代の日本で「この日に引っ越すとヤバい」「こっちの方角に向かうのはNG!」なんて言われたら、その背後には必ず八将神(はっしょうじん)の存在がありました。

 

八将神は、陰陽道において方位の吉凶を司る神々。毎年、暦や方位盤に配置され、その年の「動いていい方角」と「避けるべき方角」を教えてくれる超重要な存在なんです!

 

しかもその正体は、あの牛頭天王と海の龍王の娘との間に生まれた“八王子”…このページではこの八柱の神々の個性や役割を、じっくりわかりやすく解説します!

 

 

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八将神は牛頭天王の八人の子ども!

まずびっくりなのが、八将神の出自。実は牛頭天王娑竭羅龍王(さがらりゅうおう)の娘・頗梨采女(はりさいじょ)の間に生まれた“八王子”とされているんです!

 

この牛頭天王って神さま、日本では須佐之男命(すさのおのみこと)と習合されていて、疫病神でもあり守護神でもある、ちょっと複雑な立ち位置。そんな神さまの子どもたちが、方位の吉凶をバシッと決める役目を担っているというのは、なかなかドラマチックですよね。

 

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八将神が担う吉凶判断の仕組み

八将神は、それぞれ特定の星を精霊化した存在。毎年、干支に応じて特定の方角に「出張」してきて、その方角での行動の吉凶を決めるんです。

 

  • 移動(引っ越し・旅行)
  • 建築(家の増改築)
  • 婚礼・出産
  • 農耕・狩猟
  • 訴訟・武芸

 

こういった日常生活や人生の大イベントが、八将神の配置によって「良いか悪いか」判断されていたわけですね。まさに暦の中の“見えない監督たち”!

 

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個性バラバラの八柱の神々

ここからは、それぞれの神さまたちのキャラと役割を見ていきましょう!一柱ずつ性格や担当を覚えると、かなり楽しくなってきますよ。

 

八将神の特徴
  • 太歳神(たいさいじん):木星の精で、中心的存在。十二支の年方位に座し、建築・造作は吉訴訟・破壊は凶
  • 大将軍(だいしょうぐん):金星の精。三年間同じ方角にいて何もかも凶!でも遊行日(ゆうこうび)だけはOK。
  • 太陰神(たいいんじん):土星の精で太歳神の妃。婚礼や出産においてその方位が凶とされる。
  • 歳刑神(さいけいじん):水星の精。農作業はNGだけど、兵器や処罰関連には吉
  • 歳破神(さいはじん):土星系。旅行・引っ越しは凶。でも家畜関連は吉。
  • 歳殺神(さいせつじん):金星系で、結婚や争い事は凶だけど、武芸には吉
  • 黄幡神(おうばんじん):羅?星の精。地面を掘るのはNGだけど、武芸はOK
  • 豹尾神(ひょうびじん):計都星の精。不浄な行為や家畜にまつわることが凶。

 

星の属性に応じて、向いてる行動とNGな行動が決まるという点が、おもしろいですよね。

 

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八将神は今でも活躍中

八将神は「昔の過ぎ去った風習」ではなく、実は今でも暦注に八将神はしっかり載ってます

 

伊勢暦・引札暦などの伝統的な暦ではもちろん、現代の風水や引っ越し開運ガイドなどにもバッチリ登場します。引っ越し業界でも、八将神の情報は「凶方避け」として結構参考にされてたりします。

 

それに、京都の大将軍八神社みたいに、方位避けの信仰が残ってる場所もあるんです。今でも「今年はどの神がどっち向いてる?」ってチェックする人、意外と多いですよ。

 

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日常での使い方と気をつけたいポイント

じゃあ実際にどう使えばいいの?ってとこですが、基本は「大事な行動のとき、その方位に八将神がいないかをチェック」です。

 

  • 新築の方向に大将軍がいたら、数年待った方がいいかも?
  • 引っ越し先に歳破神がいたら、時期をずらすと安心
  • 結婚式の日に太陰神が居座ってる方角に移動…これは避けよう!

 

ただし、遊行日など例外もあったり、「複数の神が重なると相殺される」みたいな解釈もあるので、細かく見るとめちゃくちゃ奥深いです。だからプロの陰陽師さんや風水師にチェックしてもらうのもアリ。

 

五行要約

 
  1. 八将神は牛頭天王と龍王の娘の間に生まれた神々!
  2. それぞれが特定の星の化身で、方位の吉凶を決めるよ!
  3. 引っ越しや結婚など、日常の判断基準にも使われた!
  4. 現代でも暦注や風水でちゃんと活躍してる!
  5. 行動前には、どの神がどの方角にいるかチェックしよう!