
陽(よう)って聞くと、なんとなく「明るい」「元気」「ポジティブ」ってイメージが浮かぶかもしれませんね。でも、陰陽道(おんみょうどう)の世界での「陽」は、それ以上にもっと根本的なエネルギー――つまりこの世界を動かす“はじまりの力”として考えられているんです!
このページでは、そんな陰陽道における「陽」っていったい何を意味するのか、どんなふうに自然や人間の営みに活かされてきたのかを、わかりやすくひもといていきます!
陰陽道では、陰=静・内であるのに対して、陽=動・外というエネルギーの方向性を持っています。
たとえば自然界でいうと、
つまり「陽」は、あらゆるものを外に向かって展開させる“発動の原理”なんです。
「陽」という漢字は、「日当たり・日なた」を意味します。山の南側や川の北岸――つまり太陽の光があたって明るく温かい場所が語源になっています。
この明るさ・あたたかさが転じて、活動・発展・吉祥・創造といった意味が付け加わっていったんですね。
陰が「裏なら表」、陰が「内なら外」――そんな対になる関係性で、「陽」がどれほど能動的で前向きなエネルギーを担っているかがわかります。
陰陽思想では、数にも“陰陽”があるとされていて、
と分類されています。
だから、たとえば1月1日や3月3日、5月5日といったゾロ目の奇数の日は「陽が強く集まる吉日」として祝いや節句の日に選ばれているんです。
これも陽の力=発展や成功を呼び込む日という考えからきてるんですよ。
陰陽道では、この「陽」のエネルギーを使って、暦や占術、医術などを組み立てていました。
たとえば、
また、陽のエネルギーが不足すると「陽虚(ようきょ)」と呼ばれ、東洋医学では冷えや無気力、エネルギー不足の状態とされるんです。
陰陽道の呪術や結界でも、陽の力を増幅して邪を跳ね返す働きをさせていたんですよ。
陰陽道の原則のひとつが、「陽が極まれば陰に転じ、陰が極まれば陽に転じる」という循環律。
だから陽が強すぎてもいけないし、足りなくてもバランスを崩すことになります。
大事なのは、「陽」の力を理解した上で、陰とのバランスをどう保つか。これが太極(たいきょく)の考え方であり、宇宙の道(タオ)でもあるんです。
五行要約