
「やっちゃダメ!」と昔から言われてきた風習の数々。実はその多くが、古代日本に根づいた陰陽道の考え方に由来しているってご存知ですか?
陰陽道は、天文・方位・時間・言葉に「吉」と「凶」を見出し、それに基づいたタブー(禁忌)を社会全体に浸透させてきた知恵の体系。このページでは、そんな陰陽道に起源を持つ「タブーな風習」をまとめてご紹介します!
「家の北東にトイレを置いちゃダメ!」って聞いたことありませんか? これ、まさに鬼門(きもん)タブーの名残です。
鬼門=北東、裏鬼門=南西は、魔が出入りする凶の方角とされ、古代から特別な意味を持っていました。
現代の家相や風水的設計にも、このタブーはしっかり息づいています。
「今日は北に行かない方がいいかも……」そんなとき使われたのが方違え(かたたがえ)という風習。
陰陽師がその日その時の凶神(天一神・金神など)の位置を占い、悪い方角に直接向かうことを避けるために、一度別方向に泊まってから目的地へ向かうというスタイルです。
これぞ、移動にまつわる最強のタブー回避術!
「仏滅に結婚式はダメ!」など、日取りにまつわる言葉のタブーも陰陽道の影響。
とくに「赤口(しゃっこう)」は凶日の代名詞。午前・午後ともに不吉とされ、特に礼儀ごとや裁判、商談などは避けられていました。
また、儀式や祝いの席では以下のような忌み言葉がタブーとされます。
言葉にも“気”があると考える、まさに言霊(ことだま)の思想ですね。
一部の祭りや物忌み期間中には、行動自体がタブーになることも。
陰陽道では、以下の六つの要素を「禁忌(きんき)」としました。
これらは気を乱す行為とされ、神事の前後や忌中などでは特に避けられていました。
タブーといえば……やっぱり丑の刻参り!
深夜1〜3時、いちばん陰が強まる時間帯に行う呪術行為で、藁人形に憎い相手の名前を書いて神木に五寸釘を打ち込むという恐ろしい風習。
陰陽道では、この時間帯に行う呪詛は特に強力かつ危険とされており、実際に実行すること自体がタブー視されていました。
でも、その反面、強い願いや怨念が「神に届く時間」とも考えられていたんです……。
五行要約