十二天将「天空」の能力と司る方角

天空(てんくう)――名前はなんだか雄大でかっこいいけど、実は十二天将の中でもなかなか手強い“凶将”だったりするんです。

 

霧や砂嵐を操り、ものごとをかき乱すトリッキーな存在。その正体は、北西方位を司る土の神であり、混乱・欺瞞・不信といった“目に見えない災い”を象徴する存在なんですよ。

 

このページでは、この天空の能力と方位に注目して、星・方位・占術・式神としての側面からじっくり解説していきます!

 

 

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天空は北西を守る“土の凶将”

十二天将の中で後六に属する天空は、五行で土十二支では戌(いぬ)十干では戊(つちのえ)にあたります。対応する季節は土用、そして守護する方角は北西

 

…と聞くと、けっこうバランス型な存在かと思いきや、実は“凶将”のポジションなんです。

 

実は天空=空の神ではなく、“混乱と欺瞞”の象徴とされているんです。イメージ的には、砂嵐や濃霧の中に敵の姿が見え隠れするような、不安と不信をもたらす存在なんですね。

 

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天空の象徴は霧・風・混沌

天空の能力はこんな感じです。

 

  • 欺殆(ぎたい)・不信:誤解や裏切り、不透明な関係を生む
  • 霧・黄砂・風:天候の乱れ、先行き不明、方向感覚の喪失
  • 惑乱:人心や状況をかき乱す、不和や混乱の暗示

 

つまり、何かを壊すよりも、空気を曇らせて相手の判断力を奪う、そんなタイプの神将なんです。

 

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北西は要注意の“凶方位”

式盤や風水において、天空が北西に配置されている日は要注意。このときは…

 

  • 北西方向への移動(旅行・引越しなど)
  • 建築や契約行為
  • 人間関係の重要決定

 

などを避けたほうがよいとされます。これは「犯凶」という考え方で、凶神のいる方角に不用意に関わると、思わぬ災難を招くという教えですね。

 

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晴明も天空を使役した?

あの安倍晴明の術書『占事略決』などにも、天空は式神の一柱として登場します。術者の命令によって霧を呼び、敵の動きを封じたり、攪乱を仕掛けたり――

 

このあたり、現代で言うステルス系キャラのポジションですね。防御や障害除去、戦局の読み合いを得意とする式神だったわけです。

 

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現代では“砂嵐”キャラとして人気

ゲームやアニメでは、天空をモチーフにしたキャラが登場することもあります。たとえば…

 

  • 霧や砂嵐で敵の命中率を下げる
  • 土属性風の要素で、攻撃というよりは場を制御する
  • 見た目がマントをはためかせる謎の男っぽいイメージ

 

こうした設定は、まさに古典の天空神将の特徴を現代風にアレンジしたものといえますね。

 

五行要約

 
  1. 天空は北西を守る土の凶将で、「混沌と不信」の象徴!
  2. 霧や砂嵐を操り、敵を惑わせる撹乱系の神将として活躍!
  3. 北西方位に天空がある日は凶日とされ、移動や契約はNG!
  4. 安倍晴明の式神として、防御や障害除去に活用された記録も!
  5. 現代では風と土属性のトリッキーキャラとして再構築されてる!