
天空(てんくう)――名前はなんだか雄大でかっこいいけど、実は十二天将の中でもなかなか手強い“凶将”だったりするんです。
霧や砂嵐を操り、ものごとをかき乱すトリッキーな存在。その正体は、北西方位を司る土の神であり、混乱・欺瞞・不信といった“目に見えない災い”を象徴する存在なんですよ。
このページでは、この天空の能力と方位に注目して、星・方位・占術・式神としての側面からじっくり解説していきます!
十二天将の中で後六に属する天空は、五行で土、十二支では戌(いぬ)、十干では戊(つちのえ)にあたります。対応する季節は土用、そして守護する方角は北西!
…と聞くと、けっこうバランス型な存在かと思いきや、実は“凶将”のポジションなんです。
実は天空=空の神ではなく、“混乱と欺瞞”の象徴とされているんです。イメージ的には、砂嵐や濃霧の中に敵の姿が見え隠れするような、不安と不信をもたらす存在なんですね。
天空の能力はこんな感じです。
つまり、何かを壊すよりも、空気を曇らせて相手の判断力を奪う、そんなタイプの神将なんです。
式盤や風水において、天空が北西に配置されている日は要注意。このときは…
などを避けたほうがよいとされます。これは「犯凶」という考え方で、凶神のいる方角に不用意に関わると、思わぬ災難を招くという教えですね。
あの安倍晴明の術書『占事略決』などにも、天空は式神の一柱として登場します。術者の命令によって霧を呼び、敵の動きを封じたり、攪乱を仕掛けたり――
このあたり、現代で言うステルス系キャラのポジションですね。防御や障害除去、戦局の読み合いを得意とする式神だったわけです。
ゲームやアニメでは、天空をモチーフにしたキャラが登場することもあります。たとえば…
こうした設定は、まさに古典の天空神将の特徴を現代風にアレンジしたものといえますね。
五行要約