十二天将「太常」の能力と司る方角

十二天将の中でも、華やかな武力や呪殺とはちょっと違う、“静かなる力”を持つのが太常(たいじょう)です。

 

式神バトルのイメージとは少し離れた、でも実はとっても重要な存在なんです。「官職」「儀式」「農耕」……一見地味なテーマですが、太常はこれらをしっかりと支えてくれる秩序の神将。このページでは、そんな太常の力と方位の意味について、わかりやすくかみ砕いて解説します。

 

 

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南西に宿る「秩序と安定」の吉神

太常十二天将の後四に位置し、五行では土十二支は未十干は己に対応する吉将です。象徴する季節は、四季の切れ目にあたる土用

 

そして、太常が司るのは南西方位。風水や式盤ではこの方角に配置されることで、「権威の安定」や「地位向上」に関わる作用を発揮します。なんとなく地味? と思うかもですが、その「静けさ」こそが太常の本領なんです。

 

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太常の象徴は「衣冠と礼制」

太常の大きな役割のひとつが、冠帯衣服を司ること。これは単なるファッションの話ではなく、官位や儀式、社会秩序の象徴を意味します。

 

たとえば……

 

  • 衣冠=正装=身分の証
  • 儀式=国家や家の伝統を守るもの
  • 礼法=人の上下関係・秩序を整える基準

 

つまり太常は、「この人がこの地位にふさわしいですよ」という格付けの神将なんですね。

 

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式盤での活用と儀式サポート

陰陽道の実践では、太常が南西方位にいると、式典や昇進にかかわる儀式が成功しやすいとされます。

 

たとえば、

 

  • 官位や役職を願う人が南西に向けて祈願する
  • 就職活動や入試で「格」が問われる場面で護符に太常を用いる
  • 結婚式・昇殿式などの礼儀儀式を南西で行う

 

また、奇門遁甲などの術数でも、太常が出現すると権威の後押し・礼典の整備が示されるとして、良い兆しとされるんです。

 

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農耕と文治の吉神でもある

ちょっと意外かもしれませんが、太常は農耕や自然の調和にも関わっています。

 

古代中国では四時の善神ともされていて、雷・風・雨の調整役という側面も持っていました。要するに、天の恵みを整えて与えるってことですね。

 

このため、以下のような行為にも吉とされます。

 

  • 農作業の始まりに太常を祀る
  • 五穀豊穣を祈る祭りで南西方位を活用
  • 気候が荒れる時期に太常で「穏やかさ」を呼ぶ

 

秩序+自然=太常の本質なんです。

 

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現代カルチャーでの「太常」モチーフ

ゲームやアニメに出てくる太常系キャラ、実はめちゃくちゃ「裏方で優秀」タイプが多いです!

 

たとえば、

 

  • 昇進を補助するバフ系能力
  • 儀式でステータスアップをもたらす
  • 鎧や礼装をまとった重厚な儀式官スタイル

 

地味だけど、いないと困る。味方の価値を最大限に引き出してくれる、まさにエンハンサー系式神

 

五行要約

 
  1. 太常は十二天将の吉神で、五行は「土」、南西方位を司る!
  2. 「冠帯衣服」=地位や礼節を意味し、秩序の神格とされる!
  3. 式盤では儀式・昇進・官職の成功に関わる方位として活用される!
  4. 農耕や自然の恵みとも結びつき、穏やかな気候と豊穣をもたらす!
  5. 現代では儀式官や支援役キャラとして登場し、味方の力を底上げする存在となる!