陰陽五行説と干支|古代中国の動物シンボルで学ぶ五行の知恵

干支(えと)って、現代日本文化では半ばマスコット化してる部分もあって、どこか可愛らしいイメージがあるかもしれません。でもその裏には、実はかなり奥深い陰陽五行説の知恵がぎっしり詰まってるんです。

 

このページでは、古代中国で発展した陰陽五行説と干支の関係、そしてそれがどうやって占いや季節感、性格判断にまで広がっていったのかを、干支の動物シンボルとともにわかりやすく解説します!

 

 

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干支は陰陽五行をベースにした60年サイクル

干支(かんし/えと)っていうのは、十干十二支を組み合わせたものなんです。つまり:

 

  • 十干(じっかん):甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸(五行+陰陽)
  • 十二支(じゅうにし):子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(動物シンボルあり)

 

この組み合わせで60通りの干支(六十干支)が生まれ、それが暦や運勢の基本単位として使われるようになりました。たとえば「甲子(きのえね)」や「乙丑(きのとうし)」みたいなやつですね。

 

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十干は五行と陰陽を組み合わせたもの

古代中国の暦に使われる「十干(じっかん)」は、五行(木・火・土・金・水)にそれぞれ「陽」と「陰」が割り当てられたものです。

 

  • :甲(陽の木)、乙(陰の木)
  • :丙(陽の火)、丁(陰の火)
  • :戊(陽の土)、己(陰の土)
  • :庚(陽の金)、辛(陰の金)
  • :壬(陽の水)、癸(陰の水)

 

日本では、これらの十干のうち「陽」にあたるものを「兄(え)」、「陰」にあたるものを「弟(と)」と呼んでいました。この「え」と「と」の呼び名が合わさって、「干支(えと)」という言葉が生まれたのです。

 

つまり、干支とは単なる動物占いではなく、五行と陰陽を取り入れた本格的な暦の体系だったというわけです。

 

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十二支も実は五行+陰陽でできている

おなじみの十二支(子(ね)から亥(い)まで)にも、ちゃんと五行属性陰陽の区分があるんですよ!

 

  • :子(陽水)、亥(陰水)
  • :寅(陽木)、卯(陰木)
  • :午(陽火)、巳(陰火)
  • :申(陽金)、酉(陰金)
  • :辰・戌(陽土)、丑・未(陰土)

 

つまり「午年は火の気が強い陽の年」とか、「丑年は土の陰で内にこもる性質がある」とか、年ごとの性格や傾向が、陰陽五行と連動して読めるようになってるんです。

 

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干支動物たちにも陰陽五行の意味が込められている

子・丑・寅…のそれぞれに動物(鼠・牛・虎…)があてられてるのは、中国の暦を民衆に親しみやすく伝えるための工夫でした。でも、ただのイメージじゃなくて、そこにも深い意味があるんです。

 

  • 子(ねずみ)=水の始まり、生命の芽生え
  • 寅(とら)=木の力強い成長、春の訪れ
  • 午(うま)=火の最盛期、活動の頂点
  • 酉(とり)=金の成熟、収穫のシンボル
  • 亥(いのしし)=水の静けさ、冬の蓄え

 

干支動物って、「可愛いから」とか「神話だから」ってだけじゃなく、その年のエネルギー傾向や社会の気運まで伝えてくれる大事な象徴だったんですね。

 

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命理・暦・行動判断にも応用されてきた

干支は年だけじゃなく、月・日・時刻にまで配当されていて、全部で「四つの柱(=生辰八字)」として、命占の基本になっています。

 

たとえば:

 

  • あなたの「年柱」が壬辰(みずのえたつ)なら水と土のバランスを持つ年に生まれた
  • 「日柱」が丁酉(ひのととり)なら、火と金の相克関係で性格に衝突性がある

 

こんなふうに、干支は五行の組み合わせからその人の性格・体質・相性・運勢まで読み解くツールとして使われてきたんです。

 

五行要約

 
  1. 干支は十干+十二支の60周期で、陰陽五行の思想が基盤!
  2. 十干は五行と陰陽の組み合わせから構成されている!
  3. 十二支にも五行+陰陽の属性があり、年の性質を示す!
  4. 干支動物はその年のエネルギーや季節の気を表すシンボル!
  5. 命占・暦・相性判断にも応用される、実用的な五行体系!