
風水と陰陽道。どちらも「なんとなく運気をよくする方法」っていうイメージがあるかもしれませんが、実は起源も役割もかなり違います。その一方で、日本ではこの2つ、結構深い関係性があるのが面白いんです。
このページでは、そんな風水と陰陽道の違いについて、わかりやすくかみ砕いて解説していきます。
風水は、もともと古代中国で発展した環境デザインの知恵です。
漢字の通り「風」と「水」――つまり自然の流れを読むことで、人間がよりよく生きられる場所を見つけようとするもの。
使うツールはこんな感じ↓
目的はズバリ、「良い気を呼び込み、悪い気を避ける」こと。家の建て方、墓の位置、都市の構造まで、生活に直結した環境調整の技術なんです。
一方、陰陽道は風水に天文学や呪術、祓いの儀式まで加えた超総合的な術法。
日本では奈良〜平安時代に制度化され、陰陽寮という官庁のもとで陰陽師たちが活躍していました。
扱っていた技術はこんなに広い↓
つまり陰陽道は、風水を“含んだ上で”、もっと広く宇宙や社会とつながっていたんです。
どちらもルーツには陰陽思想・五行説・八卦があります。でも活用のしかたがまったく違う!
また、風水が技術者的なのに対し、陰陽道は思想・宗教・政治にも関わる体系だったという違いも大きいです。
実は日本に入ってきたとき、風水は陰陽道の一部門(「相地」)として吸収されました。
陰陽師たちは、引越しの吉日や家の向きだけじゃなく、その土地での祭祀の方角、儀式の日取りまで考えて判断していました。
つまり、風水は「場所の術」、陰陽道は「宇宙と人をつなぐ術」だったんです。
そして日本独自の陰陽道が成立したことで、風水=日本風水(にほんふうすい)と呼ばれる独特のスタイルに発展していきました。
現代における両者の役割にも違いがあります。
実用として残っているのが風水。文化や伝承として残っているのが陰陽道――とも言えるかもしれませんね。
五行要約