賀茂氏（かもし）と聞くと、神社の名前や陰陽道でおなじみかもしれません。でも「その子孫って今もいるの？」「どうやって今に伝わってるの？」なんて、踏み込んだ部分については、あまり知られてないんですよね。

 

そこでこのページでは、古代の神祇氏族賀茂氏の“いま”を追いかけて、子孫や現代での活動について詳しく見ていきたいと思います。

 

結論から言うと、賀茂氏の子孫は今もちゃんと存在していて、神社や研究活動を通じてしっかりと伝統をつないでいるんですよ！

 

 

賀茂氏の家系と現代の子孫

もともと賀茂氏は、京都・山城地方に根ざした神祇系の貴族で、上賀茂神社・下鴨神社の社家（神職の家系）として知られます。実は今でも、その系譜を引く家が京都に存在していて、

 

• たとえば「木津屋」家などは、現在も上賀茂神社の神主系統として知られています。
• 家系図は「社家系図」として、国宝級の歴史資料として保管されています。

 

また、1965年には「賀茂県主同族会」という団体も結成されていて、賀茂氏の子孫たちが集まって祭祀や歴史研究、交流活動をしているんですよ。家系を超えたネットワークで、古代氏族の伝統を大事に守ってるんです。

 

有名な賀茂氏の末裔たち

賀茂氏の流れをくむ人々の中には、歴史に名を残した人物もいます。

 

たとえば──

 

• 賀茂在方（かものありかた）：陰陽寮の陰陽頭になり、戦国時代にも活躍。家系は分かれつつも、後に勘解由小路家や幸徳井家に流れていきます。
• 賀茂眞淵（かものまぶち）：江戸時代の国学者として有名。古事記や万葉集の研究で日本文化史に大きな影響を与えました。

 

などなど。

 

そのほか、「松平（徳川）家が賀茂氏の流れをくむ」といった説も一部にあり、奉納された阿弥陀像に「賀茂姓」で署名があったりもして、ちょっとミステリアスな部分もあるんです。

 

社家町に今も残る賀茂氏の足跡

明治時代に神職の世襲制がいったん廃止されたことで、社家の暮らしは少し変わりましたが、それでも上賀茂神社周辺には「社家町（しゃけまち）」と呼ばれる地区が残っていて、昔の姿を今に伝えています。

 

この社家町では、賀茂氏に関わる家々が観光資源や文化遺産としても大事にされていて、伝統建築や資料館の公開なんかもあるんですよ。

 

神社だけじゃなく、地域そのものが賀茂氏の生きた証って感じです。

 

賀茂氏と陰陽道の深い関係

陰陽道といえば安倍晴明を思い浮かべるかもしれませんが、その前に活躍していたのが賀茂忠行と賀茂保憲という二人の陰陽師です。

 

• 忠行は平安初期の陰陽寮で活躍し、暦や天文に強い影響を与えた
• 保憲はその子で、晴明の師匠ともいわれる存在

 

この二人の功績によって、賀茂氏は「暦学・天文学のスペシャリスト家系」として陰陽寮に大きなポジションを持つようになります。

 

ちなみに安倍氏は天文・占星を得意とし、賀茂氏は暦法・天文計算を担っていたので、お互いに補い合う関係だったんですね。

 

賀茂氏の伝統はどう受け継がれている？

現代において賀茂氏の名前が直接ニュースに出ることはあまりありませんが、実は以下のようなかたちでしっかり伝統が守られてます。

 

• 同族会を通じての研究活動や祭祀継承
• 神社神職として代々続く家系
• 学問・文化活動としての研究・執筆

 

つまり、形は昔とちょっと違っても、「賀茂氏らしさ」はちゃんと引き継がれてるわけです。