

本棚って、ただ本を並べるだけの家具じゃないんですよ。
じつは陰陽道や陰陽五行説の考え方では、“知識の氣”を貯めて運を整える存在なんです。
古代では書庫そのものが「智の殿堂」とされていて、本棚の置き位置ひとつで学業や仕事の流れまで変わると信じられてきました。
陰陽師たちもまた、書斎の氣を読む際には本棚の位置を非常に重視していたそうです。
今回はそんな「風水的に理想の本棚配置」について、方角とバランスの両面から見ていきましょう。
|
|
|
まず基本として、本棚は北や北西などの落ち着いた方角が吉。
この方位は知性や安定を象徴する「水」「金」の氣を持っていて、勉強運や仕事運をじっくり育てるエリアです。
逆に南や西の強い陽の氣は、本の劣化を早めるだけでなく、集中力を乱しやすいとされます。
直射日光が当たる場所や、窓のすぐ前に置くのは避けたいですね。
例えば次のように、方角別に配置の意味を押さえると分かりやすいです。
──こんな具合に、本棚の方角は「氣の質」と結びつけて考えると、部屋の雰囲気まで整います。
方角の次に意識したいのが、部屋のどこに置くかという位置です。
本棚は壁にぴったりつけるのが基本。
これは「背に山を持つ」配置で、安定を意味します。背後が窓や通路になると、氣が抜けてしまうので避けましょう。
また、ドアや玄関に向かい合う位置もNG。本の氣が出入りの氣とぶつかり、集中力や記憶の流れが途切れやすくなるからです。
中国では「書台は吉位に、本棚は凶位に」と言われ、本棚をやや控えめな“陰の位置”に置くことで氣を整える考え方もあります。
つまり、机の後方や部屋の奥に静かに構える配置がベストということです。
部屋の中央や通路際に本棚を置くと、氣が流れすぎて落ち着きません。圧迫感も出やすいので注意です。
本棚の周囲にも気を配りたいですね。
棚がギュウギュウに詰まりすぎると氣が滞るため、少し余白を残して配置するのが理想です。
特に「左青龍・右白虎」の考え方を取り入れると効果的です。
男性の部屋では本棚を左側(青龍位)に、女性の場合は右側(白虎位)に置くと、氣のバランスが取れて穏やかになります。
そして、書棚の素材や形も大事。 重厚感があり、背板がしっかりしたものが“山の氣”を象徴して安定を生みます。
例えば次のように、配置のポイントを意識して整えるといいですよ。
──これらを意識するだけでも、部屋全体が静かで整った印象になります。
五行の観点から見ると、本棚は「木の氣」を持つ存在です。
知識・成長・発展を象徴し、配置の仕方でその氣の流れを調節できます。
五行を意識して配置すると、次のような効果があります。
──このように、本棚の位置を五行の氣に合わせると、「読む」「考える」「覚える」の流れが自然と整います。
中国神話では、学問の神「文昌帝君」が天上で書を司る存在として語られます。
彼の宿る星・文昌星は、学問運や知性を司る星として、今も多くの風水師が重視しています。
本棚を北や東北に置くのは、まさにこの文昌星の氣を呼び込む配置。 “知を貯める器”としての本棚は、文昌の氣の受け皿なんです。
本を大切に整頓することで、その氣がめぐり、自分自身の知識運や発想力にも還ってくる。
──そんな古代の知恵が、現代の書斎にも生きているのです。
五行要約
|
|
|
