

家の中で「氣の流れ」が滞りやすい場所といえば、トイレです。
水を扱う空間だからこそ、陰陽道や陰陽五行説では「陰の氣」を溜め込みやすいとされ、昔から慎重に扱われてきました。
風水的には、「トイレの方角」が家庭の安定や金運、健康運を左右する重要なポイントなんです。
そして古代から陰陽師たちも、家の中の水回りの位置を読み解き、氣の流れを正すことで家運を整えてきたといわれています。
今回はそんな「トイレの理想的な場所と方角」を、風水の観点からやさしく解き明かしていきます。
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まず基本として知っておきたいのは、トイレはどの方角でも完全な吉方位にはならないということ。
水を流す場所なので氣が乱れやすく、清潔さと明るさで補うことが大事なんです。
中でも避けたいのが北東(鬼門)と南西(裏鬼門)。
どちらも“氣の出入り口”にあたるため、トイレを置くと運気が漏れやすいとされています。
例えば、東や南東のように太陽の光が入る位置にトイレがあると、陰の氣を中和できて比較的吉方位になります。
反対に北や西は冷えやすく、金運や健康に悪影響を及ぼしやすいといわれます。
つまり、光や風を取り入れて「陰の氣を動かす」ことこそが、トイレ風水の第一歩なんです。
トイレの方角ごとに、合う色やインテリアを整えるだけでも運気は変わります。
例えば次のように、方角別の相性を見てみましょう。
──こんな具合に、方角に合わせて「色」と「素材」を調整するだけで、氣の巡りがぐっと整いやすくなります。
特に家の中心(宅心)にトイレを設けるのは避けたほうが良いとされます。
中心は氣の集まる場所なので、そこに水を流すと運気全体が弱まってしまうんです。
また、玄関やリビングからトイレが見える間取りはNG。
氣が直線的に流れ出してしまうため、できるだけ扉や間仕切りで視線を遮る工夫をしましょう。
どの方角でも共通して大切なのは清潔さと換気です。
明るい照明、自然な香り、こまめな掃除で「清らかな水の氣」を保てば、方角の弱点も補えます。
風水では、トイレは「氣を流す場所」であり、滞ると家全体の氣にも悪影響を及ぼすとされます。
そのため、インテリアの配置や掃除の習慣も運気のバランスに直結します。
トイレが北や西など日差しの弱い方位にある場合は、照明を明るめにすることで陽の氣を補えます。
暖色系の電球色を使うのもおすすめです。
湿気や匂いは陰の氣を強める原因になります。
換気扇や小窓を常に開放して、氣を滞らせないようにしましょう。
芳香剤やお香を使うと、氣の循環がスムーズになります。
特に南東のトイレでは“風”の氣を司るため、香りとの相性が抜群です。
つまり、トイレの風水は「悪い方角を避ける」だけでなく、「清めて氣を動かす」ことこそが本質なんです。
陰陽五行で見ると、トイレは「水の氣」に属します。
つまり、火の氣を持つ方位(南など)とは相剋の関係にあり、調和をとる工夫が必要なんです。
この水の氣を安定させるためには、次のような五行アイテムが効果的です。
──こうした五行の工夫で、トイレが持つ“水の氣”を全体の調和に変えることができるのです。
中国神話では、水は再生と浄化の象徴でした。
たとえば女神・女娃(じょか)は泥と水で人間を生み、洪水の神・共工(きょうこう)は水を操る存在とされました。
この思想は、風水における「水=氣の循環」「浄化」の考え方と重なります。
つまり、トイレの水も「汚れを流す」だけでなく、「氣を浄める力」を持つと考えられてきたのです。
“水は穢れを流し、新しい運を呼び込む”という考え方は、現代の生活空間にも生きています。
だからこそ、清潔に保ち、香りや光で整えることが、風水的にも最も重要なのです。
五行要約
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