
安倍晴明といえば「式神」を従える陰陽師として有名ですが、その中身って実はけっこうバリエーション豊かなんです。ただの“妖怪退治の相棒”ってレベルじゃなくて、護衛、調査、家事まで!?そんなマルチタスクな式神たちを、このページではまとめてご紹介。どんな場面でどんな使役がされていたのかも含めて、晴明ワールドをのぞいてみましょう。
十二天将は、晴明が従えていたとされる式神の中でも格が違う存在。名前のとおり、全部で12柱いて、それぞれに役割と性格があります。ざっくり言えば、6柱が「良いことを起こす吉将」、6柱が「悪いことを防ぐ凶将」とされていて、バランスが取れているのが特徴です。
たとえば、青龍は東の守護で木属性の吉将、白虎は西の守護で金属性の凶将といった感じで、方位と五行にもリンクしてるんですよね。実際に晴明は、災厄の除去や方位調整、さらには戦術的な場面でこれらを呼び出して使役していたとされています。
こちらは鬼の姿をした式神ペアで、晴明が一条戻橋の近くに封じ込めていたという伝説もあるくらい。必要なときだけ呼び出すスタイルだったらしく、「常にそばにいる存在」ではなかったようです。
この2体は主に護衛や呪術補助の役割を果たし、特にライバル蘆屋道満との勝負では活躍していたとも言われています。晴明が安心して術を使えるよう、そばでガッチリ守ってくれてたわけですね。
犬神というとちょっと怖いイメージもあるかもしれませんが、陰陽道では使役用の式神として扱われていました。とくに偵察や追跡、警戒に優れ、どこに敵がいるかを探る役目が多かったようです。
晴明が犬神をどう操っていたのかまではハッキリしませんが、「使い魔として使っていた」という伝承は複数の資料に残されています。現代のスニファー犬みたいな役割だったのかも?
晴明が使っていた式神は、なにも派手なバトル用ばかりじゃなかったんです。擬人式神や家事式神と呼ばれる、日常業務担当の式神もいたという記録があって、なんと「屋敷の門を開け閉めする」「家の掃除をする」といった用途にも使っていたとか。
これってつまり、「無人の家でも人がいるように見せる」仕掛けでもあるし、まさに防犯+カモフラージュの術だったとも考えられます。現代のスマートホーム顔負けのハイテク運用ですね。
ちょっと変わり種ですが、晴明には「カエルを一瞬で殺した」という逸話もあります。これは式神を通じて行ったものとされていて、「対象の命を取る」ほどの制御力を持っていたことがうかがえます。
この話は賛否あるものの、生き物の気を読む→制御→術をかけるという一連の流れができていたなら、他にも鳥や虫、猫なども使い魔的に扱っていた可能性は高そうです。
五行要約