
安倍晴明といえば、星を読み、鬼を封じる“超人”陰陽師。でもそのスゴさって、なにも占いとか式神だけじゃないんです。
実は彼、「呪い」にもめちゃくちゃ強かった!
というのも、晴明はただ呪いをかける側じゃなくて、「呪いを暴き、跳ね返す」側のスペシャリストだったんです。時には敵の呪術師に命を狙われ、時には人の怨念に立ち向かい、そして見えない災厄を術でねじ伏せてきた…。
このページでは「安倍晴明と呪い」をテーマに、陰陽師らしいバチバチの呪術合戦や、怨念の鎮魂エピソードをたっぷり紹介します。
晴明最大のライバルと言えば蘆屋道満。ふたりの間では、いわゆる「呪いの応酬」がたびたび繰り広げられました。
とくに有名なのが、藤原道長の屋敷に“黒犬が門をふさぐ”事件。これは実は道満が仕掛けた呪術で、晴明が式神を使って掘り返すと素焼きの呪物が出てきたとか!
この一件で、道満は播磨国へ流罪になったとも伝えられていて、まさに呪い返しの勝負に晴明が勝利した形ですね。
伝説によると、道満は晴明の妻に近づき、呪術書を奪おうとしたというヤバすぎる行動にも出たとか。これに怒った晴明が呪術で報復――かと思いきや、なんと道満の呪詛で一度死んでしまうんです!
でも、そこは晴明。蘇生術で見事に復活し、最終的には道満と妻が伯道上人によって処断されるという結末に。
ここでは「呪い→死→復活→制裁」という、まるで神話みたいな陰陽師ドラマが展開されていたんですね。
晴明といえば式神。その力は、戦うためだけじゃなくて呪いを封じる力にも使われていました。
つまり、式神は守りにも攻撃にも使える万能の“呪兵器”みたいな存在だったというわけです。
一条天皇の御代、大凶日とされる日に新内裏へ移る必要が出た際、晴明は「反閇(はんべい)」という呪術でその不運を乗り越えました。
これは、特別な足踏みステップで時刻や方位の呪を打ち消すという術で、晴明はこれを唱えて
“凶を吉に変える”
という陰陽師の真骨頂を見せつけたわけですね。
最後はちょっとゾッとする話。
呪いといえば「丑の刻参り」。その元ネタとされるのが、能や説話に出てくる橋姫の話です。
ある女性が嫉妬と憎悪から呪詛の儀式を行い鬼と化す…それを晴明が形代を使って封じたという伝承があるんです。
形代=人形に怨念を移す術具であり、晴明はそれを呪い返しの装置として使ったんですね。呪いの暴走を見抜き、封じるプロとして活躍したということです。
五行要約