
陰陽道(おんみょうどう)では、「お祓い」ってただの気分転換じゃありません。そこには、形代(かたしろ)っていう不思議な“身代わり”を使った、本格的な儀式があるんです。
紙や藁で作った人形に、自分のケガレや厄を移して、それを浄化する――。そんな古の知恵が、現代にもちゃんと生きてるって聞いたら、ちょっとゾクッとしませんか?
このページではそんな「陰陽師が使う形代による厄祓いの方法」について、わかりやすくかみ砕いて解説します。
まずは形代の基本から。形代は読んで字のごとく、「形の代わり」って意味で、人の姿に似せた紙や藁の人形のこと。
江戸時代以前から、形代には人の“気”や“穢れ”が乗り移ると信じられていて、お祓いや呪術に使われてきました。
なんで人の形なのかっていうと、ズバリ「本人そのもの」として働いてもらうため。つまり形代は、完全にあなたの代役なんです。
ただの人形って思うかもしれないけど、陰陽師が使うときは、ちゃんと決まった手順があるんです。
こうして“あなたのケガレ”が形代に移ると、その形代が厄や呪いの身代わりとして働きはじめます。
そしてそのあと、水に流したり、川に流したり、火で焚いたりして処分することで、穢れも一緒に流れていくんです。
形代の「使い終わったあとの扱い」――ここも大事!
昔から陰陽道では、次のような浄化方法が行われてきました。
それぞれ火=浄火、水=浄水、土=安定という五行の要素にも関わっていて、陰陽道的にもちゃんと理にかなってるんですよ。
実は形代って、「厄祓い」だけじゃなく攻めにも使われることがあったんです。
その最たる例が、藁人形に髪の毛を括り、五寸釘を打ち込む呪術。あれも、形代を使った“攻撃”の一種。
でも逆に、呪いを受けた側が形代を用いて、呪詛をはね返す「呪い返し」に使うこともあるんです。
つまり形代は、「受け身にも攻めにも使える、陰陽の呪具」ってことですね。
国家制度としての陰陽師は廃れましたが、「お祓い」や「形代」の文化はまだ生きています。例えば、現代の神社でも、夏と年末の「大祓(おおはらえ)」で形代がしっかり使われてるんですよ。
神社でもらえる人形(ひとがた)に名前を書いて、体を撫でて、息を吹きかける――まさに陰陽道で伝わる儀式と同じ流れです。
それを神職の方が川に流すか、焚き上げてくれることで、1年分のケガレをリセットするというわけですね。
五行要約