陰陽師のお祓い方法とは|形代で身代わり厄祓い?

陰陽道(おんみょうどう)では、「お祓い」ってただの気分転換じゃありません。そこには、形代(かたしろ)っていう不思議な“身代わり”を使った、本格的な儀式があるんです。

 

紙や藁で作った人形に、自分のケガレや厄を移して、それを浄化する――。そんな古の知恵が、現代にもちゃんと生きてるって聞いたら、ちょっとゾクッとしませんか?

 

このページではそんな「陰陽師が使う形代による厄祓いの方法」について、わかりやすくかみ砕いて解説します。

 

 

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形代ってなに?どうして人の形なの?

まずは形代の基本から。形代は読んで字のごとく、「形の代わり」って意味で、人の姿に似せた紙や藁の人形のこと。

 

江戸時代以前から、形代には人の“気”や“穢れ”が乗り移ると信じられていて、お祓いや呪術に使われてきました。

 

なんで人の形なのかっていうと、ズバリ「本人そのもの」として働いてもらうため。つまり形代は、完全にあなたの代役なんです。

 

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陰陽師による「写し取り」の儀式とは

ただの人形って思うかもしれないけど、陰陽師が使うときは、ちゃんと決まった手順があるんです。

 

  1. 形代に名前と年齢を書き入れる
  2. 形代で全身を撫でる(体の前後や気になる部分)
  3. 最後にフーッと息を吹きかけて、気を乗せる

 

こうして“あなたのケガレ”が形代に移ると、その形代が厄や呪いの身代わりとして働きはじめます。

 

そしてそのあと、水に流したり、川に流したり、火で焚いたりして処分することで、穢れも一緒に流れていくんです。

 

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火?水?地?形代の処分方法にも意味がある

形代の「使い終わったあとの扱い」――ここも大事!

 

昔から陰陽道では、次のような浄化方法が行われてきました。

 

  • 水に流す:川や海の流れでケガレを自然に返す
  • 火で焚く:火の浄化力でケガレを焼き尽くす
  • 地に埋める:大地に吸い込ませて再生させる

 

それぞれ火=浄火、水=浄水、土=安定という五行の要素にも関わっていて、陰陽道的にもちゃんと理にかなってるんですよ。

 

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形代は「守る」だけじゃない?呪詛返しの道具にも

実は形代って、「厄祓い」だけじゃなく攻めにも使われることがあったんです。

 

その最たる例が、藁人形に髪の毛を括り、五寸釘を打ち込む呪術。あれも、形代を使った“攻撃”の一種。

 

でも逆に、呪いを受けた側が形代を用いて、呪詛をはね返す「呪い返し」に使うこともあるんです。

 

つまり形代は、「受け身にも攻めにも使える、陰陽の呪具」ってことですね。

 

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今も受け継がれる「大祓」と形代

国家制度としての陰陽師は廃れましたが、「お祓い」や「形代」の文化はまだ生きています。例えば、現代の神社でも、夏と年末の「大祓(おおはらえ)」で形代がしっかり使われてるんですよ。

 

神社でもらえる人形(ひとがた)に名前を書いて、体を撫でて、息を吹きかける――まさに陰陽道で伝わる儀式と同じ流れです。

 

それを神職の方が川に流すか、焚き上げてくれることで、1年分のケガレをリセットするというわけですね。

 

五行要約

 
  1. 形代は紙や藁などで作られた人形で、「自分の代わり」として使う!
  2. 名前や年齢を書いて、撫でて、息を吹きかけて「ケガレ」を移す!
  3. 水に流す、火で焚く、地に埋めるなどで浄化する!
  4. お祓いだけでなく「呪詛返し」にも活用される!
  5. 今でも神社の「大祓」などで、形代の儀式は続いている!