
「春は木、夏は火、秋は金、冬は水…」って聞いたことありませんか?これは全部陰陽五行説にもとづいた考え方なんです。自然の四季にそれぞれの五行を当てはめることで、時間の流れや体のリズムを読み解こうとする知恵。それが古代中国から続く五行と季節の対応関係なんですね。
このページでは「陰陽五行説で見る季節の意味と、それぞれが象徴するエネルギーの特徴」について、わかりやすくかみ砕いて解説します!
春は木行(もくぎょう)にあたります。木は「生まれる・伸びる・育つ」というエネルギーを持っていて、新芽や発展の象徴とされているんです。
春は少陰の中の陽と呼ばれる時期で、まだ寒さが残っていても陽気が増していく転換点。まさに物事がスタートするのにぴったりな季節です。
東洋医学ではこの季節に対応する臓腑は肝。エネルギーの巡りをスムーズにする働きがあるので、春はストレス発散や伸びやかな活動が重要になってきます。
夏は火行(かぎょう)。陽気が最高潮に達する太陽の時期で、エネルギーが最も強く、外に向かって開放されるタイミングです。
火は成熟・喜び・交流を意味していて、いろんなことが花開くシーズン。身体的には心(しん)と関係があり、血液の循環や精神の安定にも影響します。
ただし、陽が極まると陰が生まれるとも言われ、バテやすくなる季節でもあります。水分補給や休息を意識するのが五行的な養生のコツです。
意外と知られてないのが、夏と秋の間の長夏(ちょうか)。これは土行(どぎょう)に対応し、他の季節をつなぐ調整役です。
土は中心・安定・養うといった性質があり、五行のなかでも特別な位置づけ。春→夏、夏→秋…という季節の移り変わりの節目に、体や環境をリセットするタイミングとなるんですね。
この時期に関係する臓腑は脾(ひ)。消化吸収を司るので、季節の変わり目に食事や体調を整えることが大事になります。
秋は金行(きんぎょう)に属し、物事が収束していく時期。陽気がだんだんと減っていき、収斂(しゅうれん)・整えるという性質が表に出てきます。
五行的には肺が対応し、空気の入れ替えや免疫系に深く関係してきます。乾燥しやすくなるので、呼吸器や皮膚のケアが重要!
秋は「整える」「手放す」ことがテーマ。心の整理にも向いている季節とされ、次の冬に向けた準備期間でもあるんです。
冬は水行(すいぎょう)の季節。陰の気が最も強くなる太陰の時期で、「貯める・守る・深める」ことが中心になります。
この時期のキーワードは腎(じん)。生命力の根源とされ、エネルギーの「貯金箱」みたいな存在なんです。無理をすると春に不調が出やすいので、しっかり休養するのが五行的な過ごし方。
冬は動きを抑え、内面と向き合う時間。そうすることで、また春にぐっと芽が出るわけですね。
五行要約