陰陽寮という名前、陰陽道に興味ある人なら一度は聞いたことがあると思います。でも実際のところ、いつまで存在していたのか、そして今どうなってるのかって、意外と知られていないんですよね。
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陰陽博士(おんみょうはかせ)という名前、なんだか学者っぽい響きですよね。でもその実態は、国家公認の陰陽師を育てるプロフェッショナル教官だったんです!
このページでは、律令制下における陰陽博士の役割・地位・教育体制をわかりやすくご紹介します!
陰陽博士は、平安時代の官庁陰陽寮に属する教官兼技官として任命されていた役職です。
職務内容はズバリ、「陰陽師を育てること」。国家公務として、次世代の陰陽師候補=陰陽生や得業生たちに、占術・地相判断・理論体系などをしっかり教え込んでいたんです。
官位は正七位下とされ、地方の役人と比べても決して低くないクラス。しかも、職分田4町という給与の一環として土地の支給も受けていました。
陰陽寮には4つの専門分野があって、それぞれに「博士」とその補佐である「権博士」が配置されていました。
部門 | 博士の役割 | 補佐 | 学生構成 |
---|---|---|---|
陰陽道 | 占術・地相・五行論の教授 | 陰陽権博士 | 陰陽生10名・得業生3名 |
天文道 | 天文観測・異象の解釈 | 天文権博士 | 天文生10名・得業生2名 |
暦道 | 暦の作成と理論教育 | 暦権博士 | 暦生10名・得業生2名 |
漏刻道 | 時刻制度(水時計)の指導 | 漏刻権博士 | 守辰丁20名 |
このように、博士たちは実務+教育を兼ねた立場で、寮の中核を成していたんですね。
陰陽博士が教える科目は、単なる占いじゃありません。以下のように、かなり幅広く実学的だったんです。
まさに陰陽道の理論と実践を伝える国家的教授だったわけです。
陰陽博士のもうひとつの役割が「国家知識体系の保持と伝承」。
律令制の日本では、天文・暦・占術といった知識が国家の祭祀や政治判断に直結していたため、それを絶やさぬよう教育と記録の役割が求められていたんです。
とくに安倍氏・賀茂氏のような家系が世襲的に博士職を担い、長期にわたって知識の継承が行われてきました。
項目 | 詳細 |
---|---|
職名 | 陰陽博士(正七位下) |
役割 | 陰陽生・得業生への教育、陰陽道の知識と技術の継承 |
補佐役 | 陰陽権博士(助教的ポジション) |
学生構成 | 陰陽生10名・得業生3名 |
報酬 | 職分田4町(収入地として支給) |
五行要約