
安倍晴明は和風ファンタジー物の定番キャラですが、創作者として彼のキャラクター像に「輪郭」をつけていく作業で、例えフィクションでも出来るだけ史実を参照しようとする人は多いと思います。
そしてその際、実際の彼が
「何を好んでいたのか」
という点は、かなり気になるところなのではないでしょうか。
仕事人間だったのか、趣味はあったのか、プライベートにおける式神との付き合い、好きな食べ物や動物etc…
じつは史料に彼の「好物」や「趣味」がハッキリ書かれてるわけじゃないんですが、伝承や彼の仕事ぶりから想像できる“好きなもの”を探ってみることはできると思います。
安倍晴明が最も情熱を注いでいたのは、なんといっても天文観測。彼は国家に仕える天文博士として、星の動きを読み取り、暦を作る仕事をしていました。
これ、ただの職務というより、
「もとより夜空を見上げるのが大好きな人」だったと考えるのが自然です。
星の位置から運命を読み解いたり、日食や月食のタイミングを予測するなんて、ロマンと知識のかたまりですよね。まさに趣味と実益が一体になった人生。
晴明といえば式神。彼のまわりにはいつも見えない式神が仕えていたって伝えられています。護衛や家事、偵察など何でもこなす存在だったそうですが、そこには「使役する楽しさ」もあったかも?
伝説では、式神を紙の札に閉じ込めて常に帯刀のように身につけていたとか、門の下に隠していたなんて話もあるんですよ。
式神=ペットのような存在だった可能性もあり、かわいがってたんじゃないかと想像しちゃいますね。
呪術や祈祷と聞くとちょっと物騒に感じるかもしれませんが、晴明にとっては精神集中の場だったとも考えられます。結界を張ったり、術を唱えたり――これはもう、現代で言うところの「瞑想」や「儀式趣味」みたいなもの。
術の正確さは彼の評判を支えていたので、趣味感覚で鍛錬していた部分もあったんじゃないかと思います。
ここだけは、どれだけ調べても明確な記録がありません。
安倍晴明の「好物」については、史料ゼロ。
でも、平安貴族だった彼が食べていたのは、米・雑炊・魚・山菜・果実など、当時の宮中で一般的な和食だったはず。儀式の多い生活だったことを考えると、あまり豪勢な料理よりも「質素で体調を整える系の食」が好みだったかもしれません。
アニメや小説で描かれる晴明は、よく「式神が趣味」「狐グッズコレクター」「星を見るのが至福の時間」なんてキャラづけされることが多いです。
もちろんこれはフィクション。でも、「静かに夜空を眺めて、傍らに式神や狐がいる」って絵が似合いすぎて、想像したくなる気持ちもわかりますよね。
五行要約