
陰陽道の中でも、とびきり奥深い占術・六壬神課(りくじんしんか)安倍晴明も使いこなしたと言われるこの技法、「式盤(しきばん)」という特殊な盤をグルグル回して、時間の流れと神の動きを読み取っていくという、どことなくロマンを感じる占いです。
その一方で、四課とか三伝とか聞きなれない用語で混乱する事も多いと思いますので、ここではそんな六壬神課の流れを、わかりやすくかみ砕いて解説します。
六壬神課は、古代中国の春秋戦国時代あたりに成立した高度な卜占術(ぼくせんじゅつ)です。「壬」という文字には「任す・預ける」といった意味があり、神の意志に任せる占いというニュアンスがこめられています。
特徴的なのは「年月日時の干支」と「式盤」という道具を使って占うこと。複雑な干支の流れを読み解き、時間の中にひそむ運命の波をつかまえるんですね。
式盤を回して得られる情報は、ただの「吉か凶か」だけじゃなくて、「どこで・誰が・どう動いて・最終的にどうなるか」まで細かく出てくるのがすごいところ!
六壬神課に欠かせないのが式盤です。
この道具、実際には円形の天盤と四角い地盤が重なった構造で、天盤がグルグル回るようにできています。天文の動きと地の事象を重ねるという、なんともスケールの大きいアイテム!
全部で720通りの組み合わせがあり、しかも正式な式盤は雷が落ちた木や楓で作られたりするらしいです。もうロマンの塊!
占いたい「とき」の干支(年月日時)を決めたら、それに応じて盤を動かして四課と三伝を導き出します。
まず四課とは、占いの土台となる4つの要素のことで、「主体・客体・環境」みたいな関係をあらわします。そしてそこから、占いのストーリーを3つに分けた三伝(初伝・中伝・末伝)が出てくるわけです。
これを見れば、たとえば「恋愛はじまる?」「事業うまくいく?」なんて質問にも、プロセスごとの変化が読めるんですよ。
さて、盤を読み取るうえで重要なのが十二天将と呼ばれる神格たち。
この神々は、それぞれに「勝ち運をもたらす神」だったり「トラブルの原因になる神」だったりと、性格がはっきりしています。そしてさらに、空亡・徳神・禄神といった“ボーナス神格”も組み合わさって、盤の中で立体的なドラマを作ってくれるんです。
ここまでくるともう、神の将棋盤みたいな感じですよね!
最後に、式盤から読み取れる情報を総合して、相談者に答えを出します。
たとえば…
などなど、超具体的なメッセージが得られるのが六壬神課のすごいところ。もちろん、正確な干支の計算や神格の意味を理解していないと混乱するので、習熟にはそれなりの勉強が必要です。でもそれだけに、扱えるようになった時の威力はハンパじゃありません!
五行要約