陰陽道における五芒星の意味と由来

 

五芒星(ごぼうせい)って、見たことはあるけど意味までは知らない…そんな人も多いかもしれません。でも実はこれ、陰陽道においてめちゃくちゃ重要なシンボルであり、呪術・護符・宇宙観のすべてが詰まったマークなんです。

 

とくに安倍晴明が使ったことで有名な「清明桔梗印(せいめいききょういん)」――このページではその五芒星が持つ深〜い意味や由来、そして呪力との関係を、陰陽五行思想を軸に解説していきます!

 

 

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五芒星とは何か?

五芒星

 

五芒星は五つの頂点を持つ星形で、一筆書きでスッと描ける形が特徴です。英語ではペンタグラムなんて呼ばれたりもしますね。

 

この形、見た目の美しさ以上に大切なのが、五行の力関係をそのまま図式化しているってこと!

 

  • 外周の円が「相生(そうじょう)」=五行が助け合う循環
  • 交差する線が「相剋(そうこく)」=五行がぶつかり制御しあう関係

 

つまりこの星形には、「自然界の循環とバランス」という陰陽道のエッセンスがギュッと詰まってるんです。

 

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安倍晴明と五芒星の伝説

この五芒星を陰陽道の象徴として有名にしたのが、あの安倍晴明(あべのせいめい)です!

 

晴明は、式神を操る呪術師として名を馳せただけでなく、護符・結界術の名手でもありました。彼が使っていた印が、「清明桔梗印(セーマン)」と呼ばれる五芒星マーク。

 

このセーマン、悪霊の侵入を防いだり、災いを封じ込めたりする魔除けの印として大活躍しました。

 

晴明神社の神紋として今も使われていることからも、その強力な呪力と象徴性がうかがえますよね。

 

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五行思想とのつながり

陰陽五行説と五芒星の関係図
木・火・土・金・水の五行が五芒星(五角星)で相剋関係を示す図

出典:Parnassus / CC?BY?SA?3.0より

 

陰陽道の土台には、五行(木・火・土・金・水)の思想があります。五芒星は、その相克の順番を描いたものなんです。

 

たとえばこの順番:

 

  • を打ち負かす
  • をせき止める
  • を消す
  • を溶かす
  • を切る

 

この“制御の関係”が、五芒星の交差した線として表されているんですね。つまり、「バランスを保つための力の流れ」が視覚的にわかる形なんです。

 

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西洋魔術や六芒星との違い

五芒星は世界各地に存在するシンボルで、古代メソポタミアにもその痕跡があります。でも日本の陰陽道では「陽の星」として、結界・守護・魔除けに特化した使われ方をしてきました。通常の五芒星=陽の力で悪を防ぐという使い方です。

 

ちなみに、逆五芒星(尖った先が下)になるとサタンの象徴とされ、西洋では黒魔術の印とされることもあります。

 

反転した五芒星
古代から続く五芒星の象徴性に加え、反転することでサタン信仰や悪魔崇拝と結びつく

出典:McSush(編集)、原図 Adrian Wimmer/パブリックドメインより

 

また、六芒星(ろくぼうせい/ダビデの星)は陰陽を融合させたバランス重視の印とされ、「陰の星」と呼ばれることもありますが、陰陽道では五芒星の方が圧倒的にメインです。

 

六芒星(ヘキサグラム)
二つの正三角形が重なり合った六芒星は、古代から神秘主義やユダヤ教のシンボルとして使用されてきた

出典:OfficialURL/CC0パブリックドメインより

 

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現代に受け継がれる五芒星

今でも五芒星は、

 

  • 陰陽師を題材にしたアニメや映画での象徴アイコン
  • 晴明神社のお守り・お札に刻まれた護符マーク
  • 結界や清めの儀式で使われる儀礼図形

 

として大活躍中!

 

形そのものに「永遠の循環・守護・安定」という意味が込められているから、現代でもお守りやアクセサリーとして人気が高いんですよ。

 

五行要約

 
  1. 五芒星は陰陽五行の「相克関係」を表した星形シンボル!
  2. 安倍晴明が「セーマン印」として使い、悪霊退散に活用!
  3. 五行思想と連動して災いを制御する図形として定着!
  4. 逆五芒星は西洋で「悪魔の印」とされ、日本とは意味が異なる!
  5. 現代でも魔除け・守護の図形として文化・信仰に息づいている!