
安倍晴明と青龍(せいりゅう)──これはまさに「東の守護神」と「東方最強の陰陽師」との出会い。陰陽道の世界観においても、とっても象徴的で意味深いコンビなんです。
このページでは、青龍という霊獣の役割と、それを式神として使役した安倍晴明の関係性に注目しながら、古典・信仰・フィクションそれぞれの視点で読み解いていきます!
まず青龍ってなに?という話から。
青龍は、中国の古代天文学や風水に基づく四神(しじん)のひとつで、東の方角・春の季節・木の属性を司る霊獣です。他にも朱雀(南)、白虎(西)、玄武(北)がいて、彼らと合わせて天地を護る存在なんですよ。
特に東は「生命のはじまり」や「新しい成長」を象徴するので、青龍は「恵みの雨や川」とも関係していて、都市の発展にも縁深い存在です。
そんな霊獣・青龍ですが、安倍晴明の術の世界では十二天将の一柱として活躍します。
十二天将とは、晴明が使役した強力な式神軍団のことで、青龍はその中でも木属性・吉祥・守護を象徴する重要なポジションにいました。
つまり晴明にとって青龍は、「攻めの式神」ではなく「守りと祝福の式神」。呪詛や邪気から主を護る存在だったんですね。
最近の漫画や小説では、青龍は「晴明に忠誠を誓う式神」としてキャラ立ちが進んでます。
たとえば漫画『陰陽師・安倍晴明』(電撃オンライン)では、晴明が意識を失ったときに、青龍が即座に反応して守護する展開が描かれています。まさに忠義の守護神!
『少年陰陽師』などでも、青龍は意思を持ち、晴明を「主」として大切に扱っている存在として描かれていて、その関係性にはもはや“家族愛”すら感じるレベルです。
さらにおもしろいのが、平安京の地理設計にも青龍思想が使われている点!
東に鴨川が流れているのは、まさに青龍=河川の守護神に守られる配置。これを四神相応って言って、都の繁栄と安全を願うための設計思想なんですよ。
晴明が生きた時代の京の町並みそのものが、すでに青龍と一体化していたともいえるんです。
こうして見ると、青龍は単なる神獣や護法存在ではなく、晴明の心と術の中に息づくパートナーだったんですね。
東の守りを司り、木の力で成長を後押しし、式神として戦いの場にも立つ。そんな青龍と晴明の関係性は、まさに“信頼と共鳴”の象徴といえるでしょう。
五行要約