安倍晴明の血を引く土御門家──その神秘的な系譜は、実は現代にも受け継がれているってご存じでしたか？かつては国家の暦や祭祀を担った陰陽道の宗家。男系は断絶したものの、養子や女系によって今なお「土御門」の名は絶えていません。

 

このページでは、「土御門家は本当に断絶していないのか？」という疑問をもとに、現在の末裔やゆかりの家系、そして残された文化的活動について、わかりやすくかみ砕いて解説します。

 

 

現当主は女性、でも家は継続中！

執筆現在（2025年）の土御門家当主は女性で、公式には陰陽道の活動に携わってはいません。でも彼女は、安倍晴明の直系子孫という系譜を女系で継承しており、形式的にも「当主」とされています。

 

ちなみに、江戸時代中期の土御門泰福の代で男系が絶えてしまったため、それ以降は倉橋家や勧修寺家などの公家・華族とつながる女系・養子継承が中心となりました。

 

倉橋家はもう一つの「土御門」

倉橋家は、陰陽頭・土御門久脩の次男・泰吉から分かれた家系で、陰陽道を家業として代々継いできました。江戸時代から明治期にかけては公家→華族→子爵家として位置づけられ、形式的には宗家に準じる存在。

 

今でも倉橋姓は残っており、現当主とされる人物も確認されていて、安倍晴明の伝統を文化的に背負う存在といえます。

 

福井・名田庄では神道儀礼が今も生きる

福井県おおい町名田庄──ここは戦国期以降、土御門家が避難し、暦道・天文道の拠点として整備した場所です。現代でもここには天社土御門神道本庁があり、陰陽道や神道儀礼を地域に根づいたかたちで継承しています。

 

この地では季節の行事や祭祀、古式にのっとった暦法などが今も行われていて、観光や地域文化としても注目されているんです。

 

「安倍晴明の子孫」を名乗る人たちも

京都や関西圏を中心に、現代でも「安倍晴明の子孫」と称する人物や団体が存在します。中には陰陽道の系譜を受け継ぐ民間の陰陽師として活動しているケースもあり、祭事や開運行事などを実施しているんですよ。

 

もちろん、その真偽については議論もありますが、それだけ安倍晴明と土御門家の影響力が根強いという証でもあります。

 

断絶はしていないが、形は変わった

たしかに男系血統は江戸時代で断絶しました。でも、女系・養子によって「土御門家」は現在も存続。京都や福井を中心に、文化・信仰・名前の面で脈々と続いているんです。

 

歴史の中で変化した役割──でも、それでも名を残し続けている。

 

それが現代の土御門家のすがたなんです。