


貴人(きじん)って名前からして、ちょっと気品が漂ってませんか?実はこの「貴人」、十二天将の中で唯一の主神、つまり“リーダー格”として君臨する超・重要ポジションの存在なんです。
その正体は「天乙貴人(てんいつきじん)」。風水や陰陽道、さらには占術の世界でも、「出世」「成功」「財運」など、人生をガラッと好転させるパワーを秘めた“福の神”とされています。
今回はそんな貴人について、その由来や象徴する力、風水や占術での活用法などをわかりやすく、かつ現代にもつながる形でご紹介していきます!
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「十二天将」は、陰陽道や六壬神課において方位や運命を司る神々のこと。その中でも貴人は、主神(しゅしん)=全体の統率者として、他の天将たちをまとめあげるトップ的存在です。
この貴人は、他の天将がそれぞれ特定の役割や方位を持つ中、“中神”として中心に鎮座し、全体のバランスをとりながら運気の流れを整えてくれるんです。
いわば、“運気のセンターライン”みたいな存在。出現すると、人生のステージが一段上がる、そんな運気を引き寄せてくれるリーダーです。
「貴人」のルーツは中国古代の占術思想。特に六壬(りくじん)占術では「天乙貴人」と呼ばれ、全ての神将の中心に位置する最も格の高い神として扱われてきました。
文献上では「神将の主」「百神の長」とも呼ばれ、明確に土・丑・己(つちのと)といった属性と関連づけられています。
道教や風水、陰陽道では、この貴人の名はしばしば“天のご加護を具体化する存在”として語られ、神々の使者や王に任命される人物に例えられることもあります。
貴人が象徴するのは、ズバリ福徳・昇進・財運。他にも「高貴な人との縁」「社会的地位の上昇」など、人生をランクアップさせるような要素ばかり!
特に注目すべきは以下の3つ:
まさに「人生を支えてくれる最強の味方」と言ってもいい存在。占いでこの貴人が命式に出ると、それだけで「おめでとうございます!」なレベルです。

天乙貴人が配された六壬式盤
古代中国の式占・六壬で用いる盤面。
天乙貴人を含む十二天将の配置と運行を読み、星官思想と占法の関係がわかる。
出典:『Chokuban』-Photo by Wikiwikiyarou/Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0
貴人の守る方角は北東(丑の方角)。これは、式盤上では「鬼門」とも呼ばれる重要なエリアで、霊的なエネルギーの出入り口とされています。
そんなデリケートで強力な方角を司るということは、それだけ清めや守護の力が強いということ。
しかも、式盤では「中央=中神」としても扱われ、貴人を中心に全体の吉凶が展開されるほどの影響力を持っているんです。
つまり、貴人の配置や状態を見ることで、全体の吉凶が見えてくる──それくらい占術の“要(かなめ)”なんです!
五行説において、貴人は土の属性に分類されます。そして十干では己(つちのと/陰)、十二支では丑(うし)とされ、土用の季節=季節の変わり目とリンクします。
土はすべてのものを“育てる”エネルギー。だからこそ貴人は、人を導き、育て、支える育成・保護・安定のパワーに満ちているんです。
また、陰陽のうち陰の土にあたることから、表立つよりも縁の下の力持ちとして人を支える力が強いとされます。リーダーだけど“黒幕”っぽい雰囲気、ある意味で影の実力者といえるでしょう。
五行要約
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