
陰陽道っていうと、なんだか不思議で神秘的なイメージがありますよね。でも実は、めちゃくちゃ実務的で頭脳派な一面もあるんです。その代表が「暦(こよみ)」!
日食や月食の予測はもちろん、「今日はお祭りしていい日か?」「この日にお葬式したらまずい?」なんて判断まで、ぜんぶ陰陽師の出番。国家のお墨付きで毎年カレンダーを編み出す…そんなスーパー暦マスターたちの話、気になってきませんか?
このページでは、そんな陰陽道の暦が何のためにあったのか、どんなふうに使われていたのかを、わかりやすくかみ砕いて解説します。そして最後には、みんなが気になる「あの暦注って実際なに?」の一覧表もつけてますよ!
まず知っておいてほしいのは、暦はただのカレンダーじゃなかったってこと。古代の日本では、暦を作るのは陰陽寮に所属する暦博士や暦生っていうエリート官僚たちの仕事でした。
暦の制作は「国家事業」そのもの。朝廷の儀式、祭り、政治の日取りを決めるには絶対に必要だったし、それを司っていたのが陰陽師たちなんです。
「旧暦」って聞いたことありますか? あれ、実は太陰太陽暦っていって、月と太陽の両方を見て日を決める、めちゃくちゃ複雑なシステムなんです。
しかも、日付や時間を正確に計算するには、天体の動きを読む高度な天文学と数学の知識が必要。占いのイメージが強い陰陽道ですが、裏ではこういうガチ理系な面が光ってたんですよ。
明治時代に太陽暦(今のカレンダー)が導入されると、それまで陰陽道が担っていた暦の作成はお役御免に。これが暦の近代化であり、同時に陰陽師の伝統的な役割が大きく変わるきっかけにもなりました。
でもそれでも、六曜カレンダーや、今も神社やお寺で使われてる暦注には、陰陽道の知恵がちゃんと息づいているんですよ。
「今日は引っ越していい?」「結婚式やるならいつがいい?」っていう判断に使われたのが暦注。これは暦に書かれた六曜や月相、方位などの情報で、その日が吉か凶かを教えてくれるものでした。
とくに六曜は有名で、「大安は吉」「仏滅は凶」って今でも言われますよね? これ、全部陰陽道の影響なんです!
実は、暦って「全国で同じ時間を共有する」っていう象徴でもありました。つまり、天皇が暦を頒布するっていう行為は、「この国の時間は私が支配してる」っていう統治のシンボルでもあったんです。
この仕組みがしっかり整っていたからこそ、日本全国の人々が季節や年中行事を共有できたというわけなんです。
暦注 |
意味 |
---|---|
大安 | 一日中吉。婚礼・建築・引越しなどに◎ |
仏滅 | 全般的に凶とされる日。避ける人も多い |
赤口 | 午前11時頃のみ吉。他は凶 |
先勝 | 午前中は吉、午後は凶 |
友引 | 基本は吉だが、葬儀は避ける(“友を引く”) |
先負 | 午前中は凶、午後は吉 |
朔日 | 新月。新しい始まりに向くとされる |
望日 | 満月。成就・完了の意味を持つ |
鬼宿日 | 婚礼以外は吉。旧暦で特に重要視される |
不成就日 | 何をしても成就しにくい凶日 |
一粒万倍日 | わずかな行動が大きな結果を生むとされる開運日 |
三隣亡 | 建築などが禁忌とされる凶日 |
五行要約