太極図と五芒星の関係

太極図と五芒星の関係

太極図は宇宙的な陰陽の二気を示す図であり、陰陽道における基盤となる思想である。そこから派生して、五つの元素(木・火・土・金・水)を巡る循環を象徴する五芒星が生まれた。ゆえに、太極図と五芒星は別個の図形でありつつも、陰陽師が宇宙や自然を読み解く体系として一体の構造を成しているといえる。

太極図と五芒星の関係

陰陽師のシンボルマークとして有名なものに、太極図五芒星があります。それぞれのマークの意味する所は以下の通りです。


太極図

 

太極図と五芒星の関係 

万物が陰・陽2つの気で成り立っていることを示し、相反するエネルギーが均等に存在し、万物の生成消滅のバランスがとれていることを示しています。


五芒星

 

太極図と五芒星の関係 

五行思想を陰陽思想に取入れたことを示す図です。5つの元素(木・火・土・金・水)の働きの相克を表しています。


この太極図と五芒星は切っても切り離せない関係があります。五芒星は太極図(陰陽思想)がなければ生まれてきませんでした。なぜなら陰陽道のベースとなっている陰陽五行説というのは、万物は以下1~4のようなプロセスで生まれるという考え方から生じたものだからです。


  1. あらゆるものが入り交じる混沌の中に「陰」と「陽」2つの相反するエネルギー「太極」がある。
  2. 太極から分離した陰陽から、森羅万象を構成する五行(木・火・土・金・水)が生じる。
  3. やがて五行は互いに結合・融合してまた太極に戻っていく。
  4. そして太極から五行が生まれてくる。


五行は混沌から太極を経て生み出された。陰陽⇒五行⇒陰陽という循環で、森羅万象あらゆるものが生まれてくる。これが陰陽五行説の考え方です。


陰陽思想が五行思想と結びついたことで生まれたものが陰陽五行説で、陰陽五行説を表現したのが五芒星というわけです。