
自然の中にある植物や動物――じつはその一つ一つに、陰陽道ではしっかりと意味があるんです!ただの草木や獣じゃないんですよ。それぞれが陰陽五行と深く結びついていて、健康の手がかりになったり、儀式の主役になったり…と大活躍!
このページでは陰陽道とゆかりのある植物や動物たちを、五行に沿ってわかりやすくかみ砕いて解説していきます!
陰陽道では、すべての自然現象を五行(木・火・土・金・水)に分類します。もちろん植物もその例外じゃありません。代表的な植物と五行の関係はこんな感じ。
ちなみに、儀式で焚かれるお香や祭壇に供える草木も、これらの分類に従って選ばれていたんですよ!
五行の相生相克図(日本語版)
木・火・土・金・水の五行がそれぞれ生成(相生)・抑制(相克)しあう関係を示す伝統思想の図
出典:Create by Ju gatsu mikka / Wikimedia Commons CC BY-SA 2.5, 2.0, 1.0より
干支でおなじみの十二支にも、それぞれ季節と五行の性質が割り振られているんです。
つまり、たとえばウサギ(卯)は木行=「春の気」を宿し、柔らかさ・成長の象徴として、穏やかで育みのある性格を表す動物とされていたんですね。
この分類は、単に占いに使うだけでなく、狩猟や飼育、収穫のタイミングを選ぶ基準としても用いられていました。
二十四方表:十二支と方位の対応図
干支(十二支)を北=子、東=卯、南=午、西=酉の方位に対応させた図。干支と方位の象意を通じて風水や陰陽道の方位学に活用される
出典:Author: Locoluis / Wikimedia Commons CC?BY?SA?3.0より
陰陽道では東西南北に四神(しじん)という神獣が配置されています。これは動物と自然の力をリンクさせた、いわば象徴システム。
この四神は、京都や薬師寺の建築でもおなじみで、方位除けや土地清めの儀式にも登場します。つまり、動物=ただの生き物ではなく、自然そのものの意思とされてたんです。
四神が組み入れられた二十八宿の天文図
陰陽道の元になった中国古代の天文占星術に基づく図像。月の運行に応じて黄道近くの星宿に割り当てられている。
出典:Author:Mysid / Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0より
陰陽道のすごいところは、これらの知識を実生活に落とし込んでたこと。
たとえば─
─といった具合です。
他にも動物の行動や気配も、季節の兆しとして観察されていました。「ツバメが来たから田植えの準備を」とか、「鹿が鳴き始めたら冬支度」みたいな感じですね。
今でも薬膳・マクロビオティック・アロマセラピーなどには、この五行×植物×季節の考え方が応用されています。
さらに、星祭りや節分の豆撒き、桃の節句など、動植物に意味を持たせた風習は、現代の生活にもふつうに残っていますよね。
五行要約