式神の一種である犬神とは

式神の一種である犬神とは

式神の一種である犬神とは、陰陽師の命令を受けて働く霊獣的存在である。もともと犬の亡霊や動物霊が転じたもので、家祈祷や呪詛の用途として用いられた。したがって、犬神は単なる守護動物ではなく、術者が使役する異界との接点として機能していたといえる。

式神の一種である犬神とは?

犬神(いぬがみ)とは犬霊の憑き物のことです。


犬を首だけ出して土に埋め、ギリギリ届かない所に餌を置き、飢餓状態の犬の首を落とすと、首は餌のほうに飛んでいって食らいつくといいます。


古代日本では、これを焼いて骨にし、器に入れて祀ったものが犬神となるといわれていました。犬神は術者に憑き、使役することができ、呪術にも利用されたといいます。


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犬神は式神の一種?

犬神は一種の式神であり、術者の命令を受けて敵を攻撃したり、偵察を行ったりといったことも出来たとか。


また犬神を対象に憑かせることもでき、憑かれると、


  • 喜怒哀楽の激しい情緒不安定の人間になる。
  • 体の随所に痛みがみられる。
  • 急に犬のように吠えたりするようになる。


といった異常を引き起こすといわれています。


ちなみに各地に伝わる伝承によれば、犬神の容姿の特徴は、


  • 尻尾の先端が分かれ、モグラのように目がなく、1列になって行動する。
  • ハツカネズミに似ており、口は立てに避けて先端が尖っている。
  • モグラの近縁であるジネズミに似ている、


など元犬のわりに全く犬に似ていないというのも面白いです。