陰陽師が使用する札にはどのような意味があるのでしょうか。
霊符・呪符
陰陽師が使用する札といえば霊符(もしくは呪符)が有名です。霊符に名前が書かれた者が持ち歩くことで、その者の祈願を達成する力
陰陽寮の重要な仕事の一つに、太陽・月を観測して暦を作る仕事があります。この暦を作成する為の学問(暦学)のことを「暦道(れきどう)」といい、暦博士(れきはかせ)が指導を担当しました。今回はこの暦道について詳しく解説したいと思います。
平安時代に入ると、天文現象が運勢や禁忌と強く結びつくと信じられるようになり、太陽・月・星の運行を元に日ごとの吉凶を記した『具注暦(ぐちゅうれき)』の需要が高まりました。
「具注暦」という呼び名は、日ごとの吉凶・運勢・禁忌・星座・干支・季節の変動、といった様々な暦注が具さ(つぶさ)に記入されている…という特徴に由来しています。
当時は具注暦に書き込まれた情報を元に、祭りなど様々な行事の日時を決めたり占ったりしていて、予定を立てる為の必須アイテムだったのです。陰陽寮によって作成され、中務省を経て毎年11月1日に役所に配られました。
陰陽寮には暦の作成・編纂・管理を担当する暦博士が1名もしくは2名、学生として暦生10名が在籍していました。
しかし10世紀末、暦博士と天文博士を兼ねていた賀茂保憲が、子の光栄に暦道を伝えて以降は、暦博士の官職は賀茂氏の世襲となりました。
賀茂家の家筋が途絶えた後は、同氏の分家である幸徳井友景が陰陽頭となり、孫の友傳以降は幸徳井家の世襲となりました。