
五芒星
五芒星は、洋の東西を問わず、世界中で魔術・呪術・占術などの記号として使用されているマークです。
その効果は使用者の意思次第であり、魔除けの象徴として使用されることもあれば、悪魔の象徴として使用されることもありました。
使われてきた歴史が非常に古く、確認されている最古のものだと紀元前3000年頃(メソポタミア文明の頃)にまでさかのぼるといわれています。
陰陽五行説と五芒星の関係図
木・火・土・金・水の五行が五芒星(五角星)で相剋関係を示す図
陰陽道では「魔除けの呪符」としてあらゆる対象へ使用されていました。陰陽道においてこの印は、陰陽道の基本概念でもある陰陽五行説(木・火・土・金・水)の5つの元素の働きの相克を表しています。
5つの元素は、五芒星の頂点にそれぞれ対応しており、星の一番上を木とし、そこから右回りに火・土・金・水と配置しています。
万物は木・火・土・金・水という5つの元素で出来ていること、これらの相克=(木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木に勝つこと)で新しいものが作り出されていくということを意味するマークとなっているのです。
陰陽師・安倍晴明の肖像(Kikuchi Yosai画)
最強の陰陽師として名高い安倍晴明は、五行の象徴としてこの五芒星を使用し、安倍晴明のシンボルマークとなりました。今では清明を祀る神社「晴明神社」の神紋になっています。
五芒星の他の呼び名として
などがあります。安倍晴明が陰陽師の象徴的存在となっているので、五芒星も自然と陰陽師のイメージと結びつけられるようになったのですね。
陰陽道には、森羅万象あらゆるものは陰と陽という2つの気で出来ているという考え方があります。陰陽を表す図として有名なのが太極図です。この太極図と五芒星は切っても切り離せない関係があるので、【太極図の意味と起源】の方で詳しく解説しています。
また五芒星の意味については、下記にてさらに詳しく掘り下げて解説していますので、もっと詳しく知りたいという方は是非参考にしてみてください。